SS第17話

 今回の主題は「大切なもの」でした。舞の母・可南子が大切にしていた埴輪をチョッピが間違って壊してしまった、というのを軸に話が展開します。ここで可南子は埴輪が壊れた事を知っても、舞の前では決して怒らず、一人で破片を組み合わせて復元させようとしています。
 最初、このあたりで、「あれほど考古学に思い入れのある可南子が、娘の前とはいえ、なぜ感情を出さないのか」とちょっと不思議に思っていました。しかし、その後に、可南子が「考古学の面白いところは、出土した史料などから、その時代の人々の生活を思い浮かべる事ができるから」と言ったところで納得しました。「出土品はもちろん大切だが、本質はあくまでもそこから導き出される理論および、その背後にある当時の人々」という事なのでしょう。
 とはいえ、初めて発掘し、考古学者になるきっかけとなった、という思い出の埴輪が壊れても感情的にならない、という可南子の人物描写は、その前で描かれた「考古学への没頭ぶり」とあわせて興味深いものがありました。

 とはいえ、舞は壊れた埴輪の事をかなり気にして落ち込んでいます。学校でその事を咲と話していると、満と薫が登場。満は「土製品複製のプロ」として、名前を伏せてドロドロンを紹介しようとします。「複製」では意味がないので断られますが、この「紹介」は裏に含むものがなく、ただ「壊れて困っているなら紹介しようか?」、という感じです。一方、相変らず、「建前」という物を持ち合わせない薫は、思うところをそのまま言って、舞を怒らせます。なお、、満の「土でできたものが土に還るだけ」というのは、「無感情の闇の世界の住人」というよりは、「達観した人」みたいな印象がありました。
 そして、後で二人だけになった時に、「大切な物」について話すのですが、その時、当然のごとく「泉を取り返す」と言った満に対し、薫が「それはアクダイカーンにとって大切なのであり、自分たちのものではない」と指摘します。このあたりの二人の差違の描写は、今後につながっていくのでしょうか。興味深いものがあります。
 ところで、この二人だけの会話が行われたのは、海に突き出た小さな岩です。普段、二人はあそこで寝泊まりしているのでしょうか。ちょっと気になりました。
 さて、埴輪のほうですが、舞は埴輪の絵を描き、可南子は復元作業を行い、フラッピとチョッピは「発掘」をいずれも徹夜で行います。それにつきあったのか、咲は冒頭で食べた舞のオムレツに刺激を受けて、これまた徹夜でオムレツ修行を行います。オムレツ修行は急を要さないわけですが、みんなにつきあって徹夜するあたり、咲らしいとも思います。
 そして夜明けに発掘作業中のフラッピとチョッピの前にドロドロンが出現して戦いに。埴輪の破片をウザイナー化したら大魔神になった、というのは定番とはいえ、笑いました。
 そして最後はそれぞれ徹夜の効果が実り、復元も絵もオムレツもみな無事完成していました。さて、余計な事かもしれませんが、これを見た小さい子が徹夜に憧れないかと、ちょっと心配にもなりました。
 さて来週は満と薫がパンパカパンで手伝いをするとのこと。どんな話になるか、今から非常に楽しみです。

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