冒頭で何の意味もなく変身して「ノルマ」を済ませ、あとはトロフェスと、ローラとの別れを描いたという最終回でした。
面白い試みだとは思いましたが、肝心のトロフェスでは一之瀬みのりの伏線を回収せず、別れと再会のほうも今ひとつピンときませんでした。
せっかくここまで大変おもしろい話を続けていただけに、「終わったこと」と別の寂しさを感じてしまいました。
トロフェスの演劇ですが、先週話したように、一之瀬みのりはある意味妥協し、満足しきれない「皆が幸せに暮らしました」というラストにする予定だと前回語っていました。
それが、ローラの別れ話が発生した結果、劇中でもローラ演じる「ロザリア」が別れを切り出す、という話に変更されました。
さらに、そこに夏海まなつがアドリブで、別れを拒否して泣き出す、という流れになりました。
また、ローラと別れ、「絶対に忘れないから」と言い合いますが、別れた翌日には、お互い、あっさりと記憶が消えてしまいます。
最後のところで、第1話と同じシチュエーションで夏海まなつとローラが出会い、会話しているうちにお互いを思い出しました。
続いて入ったED冒頭では、涼村さんご・一之瀬みのり・滝沢あすかとの再会も描かれていました。
ただ、この設定だと、「人間と会ってはならない」という禁をおかしたローラも、地上の四人も、再び記憶が消去されると考えるのが自然です。
EDのラストでローラが仲間たちに「人間の体の構造」を解説していました。それを考えると、「人間に対する情報」は記憶に残っている事にはなります。
しかしながら、基本設定からすると、一瞬の再会は果たしたものの、再び、ともに、記憶から消えたまま、これからの生活を過ごしているのでは、と思わざるを得ませんでした。
記憶を消す理由として、「人魚と人間は寿命が違うから、人魚は死別した人間を思い出すのが辛くて記憶を消した」という説が出ました。
トロピカる部の面々もその考えを否定していましたが、自分も同様です。そんな事、絶対にありません。
この設定が出てきた時、一抹の不安がありましたが、それが最悪の形で実現してしまったように思いました。
せっかく、ずっと、明るくて、ゆるふわな話を続けてきたのですから、仮にローラが去ったとしても、「たまには遊びに来て、また五人で楽しむ」という形にし、そこでラストの「引き継ぎ」につなげればよかったのではないでしょうか。
最後の最後まで、明るく楽しいかけあいを見たかったものだ、と思いました。
というわけで、このシリーズの話としては、お笑い芸人タイアップ回の次くらいに残念な話と自分的にはなってしまいました。
しかしながら、この一年弱は、本当に面白い話が多く、大変楽しむことができました。
第一話でギャグ描写を満載したときは、「この勢いで一年持つのか?」と正直驚いたものでした。
しかし、その常に笑いを意識した描写と、ゆるふわ系な楽しさと、五人の個性的なキャラとそれを活かし切った描写により、独特かつ非常に面白いシリーズとなりました。
プリキュアに新しい境地を開いた作品として、末永く心に残るシリーズになりました。
この作品を生み出してくださった方々には本当に感謝しています。