マイメロ51話

 名場面が多すぎて困るのですが、あえてここでは、後半部分の一番最初を挙げます。柊の肉体を乗っ取ったダークパワーの精の奏でる曲により、怪しげな雲が発生。人々はそれに驚いているうちに、夢を吸い取られ、生ける屍とかします。NASAとおぼしき機関も「激やば警報」を発し、世界は滅亡に瀕しています。
 ところがその時、すぐそばに高架があり、スタンドの半分以上が黄色くなっている野球場では、普通に試合が行われています。ファンも地球の危機をそっちのけで歓声を挙げ、「今年こそ日本一や」などと言っています。白いユニフォームや法被に縦縞が入っていないのは、版権の都合でしょうか。
 これを見て、世界が滅亡の危機にあるのに何を呑気にプロ野球を、と思う人も多いでしょう。しかし、これは日本野球界の伝統なのです。今から37年ほど前に放映された「ウルトラセブン」の最終回でも同様の状況がありました。ゴース星人による「史上最大の侵略」が行われ、世界各国の主要都市が攻撃の危機に瀕していました。しかし、その時でもラジオではプロ野球中継ををやっていました。
 今回の演出がこれを意識してかどうかは分かりません。いずれにせよ、名演出だと思います。

 次に挙げたいのは、クロミの「パン泥棒」です。王様のためには山ほどのパンを作られている一方、日々の食事に困るバク一家のような世帯もある、というマリーランドの格差社会。そのゆがんだ体制の中で義賊としてクロミが暴れている事が分かります。
 そして裁判でもお互いをかばいあうバクロミの熱い友情。そして、バク兄弟にパンを配るときのクロミの表情がとてもいいです。それにしても、マイメロの時もそうでしたが、ここの裁判は、弁護人すらつかない「暗黒裁判」です。
 また、今週のバクロミは、柊を救おうと大活躍。唐突に登場した「ナスビの神」も含め、このあたりの描写も上手く描かれていました。次回、どうやって柊がダークパワーの精を倒すのか、またそこにバクロミがどうからむかによって、このシリーズの全体的な印象はかなり変わってくるのでは、と思っています。

 もう一つ忘れられないのは、マイメロの特訓とそのオチです。あの「うさぎ飛び・ギプス」というのは、「巨人の星」のパロなのでしょう。せっかくですから、「重いコンダラ」を引きずるシーンも付け加えてほしかったものです。その特訓にお湯を差す祖母も含め、かなり笑わせてもらいました。
 そして極めつけはそのオチ。「精神と時の部屋」ばりに1年分の修行を終え、外に出たと思ったら、外の世界も普通に1年たっていて、とっくに滅びています。言われてみれば確かに、王妃の魔法に「この家の中だけ」という一言はありません。そしていきなりメロディタクトが回り始め、エンディングに。一瞬、本気で「すごい所で次回に引くな」と感心しました。すると王妃がその画面を破って登場。よくもまあ、一つの話にここまでもの凄い場面を詰め込めるものです。
 強いて注文をつけるなら、真菜の「夢防衛少女」の衣装は、男役風のものを用意してやってもよかったのでは、というくらいでした。次回はいよいよ「第一部最終回」。どのようにまとめてくれるのか、非常に楽しみです。

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