香久矢まどか話でした。同時に、父親である香久矢冬貴の設定についてちょっと意外な事が明らかになった話でもありました。
特に、香久矢冬貴が自分の仕事に対しての考え方は、二重の意味で興味深いものがありました。
あと、天宮えれなとの会話については、序盤から中盤にかけて、二人の位置関係をもっと深く描いていれば…、と少々もったいなさを感じたところもありました。
前回の引きで、香久矢まどかが父親に反論するところから始まりました。おそらく、彼女にとっては生まれて初めての事だったのではないでしょうか。
その後、自宅での父娘の会話が描かれます。
香久矢冬貴にとって、自分が引いたレールの上を寸分の狂いもなく進むことこそが、娘の幸せだと心から信じているようです。
おそらく、自分もこれまで、そのような人生を送ってきたのでしょう。
ただ、これまでの設定だと、エリート街道まっしぐらで、その結果、宇宙開発特別捜査局局長になった、という感じで描かれてきました。
しかし、今回の独白では、本来進むべき出世街道から外れており、今の仕事で挽回して、また出世街道に戻ろうと思っていることを示唆する発言がありました。
あと、以前は、宇宙人探索に対し、内閣からの中止命令に従いつつも、一連の事件を疑っている事を部下に公言していました。
しかし、今回は、「宇宙人と戦えと言われれば戦うし、友好関係を築けと言えば築く」と明言していました。
正直言って、ちょっとキャラ設定にブレが生じているのでは、と思いました。
もっとも、今月だけを見ても、現実世界においてエリート官僚が常軌を逸するような発言を堂々としているわけです。それを考えれば、現実に合わせてのキャラ設定修正と解釈できるのかも、とも思いました。
一方、香久矢まどかは、ドーナッツを食べながら、天宮えれなと話していました。
そして、自分が「観星中の月」と呼ばれるようになった由来と、それについて思っている事を初めて語りました。
呼ぶ方は、外見などでそう名付けたわけですが、呼ばれる方としては、自分が「太陽」の光を受けないと輝けない存在、というように意識していた、という事を示唆していました。
おそらくは、ずっと心に秘めていた思いだったのでしょう。
天宮えれなとの信頼関係がさらに深まったからこそ、やっとその思いを言えた、というのがあるのでは、と思いました。
ただ、これをもっと自然に描くためにも、夏くらいに、この「太陽と月」に関する伏線話を描いておくべきだったのでは、とも思いました。
あの「イカタコ足踏み話」あたりで、それをやっていれば、今回の話が非常に深みを増していたはずです。
同時に、そのように二人の位置関係やお互いをどう考えているかをもっとしっかり描いていれば、今回の戦闘中で、天宮えれなが「セレーネ」と言ったところでは「まどか」と言っていただろうな、と思いました。
そういう意味では、ちょっともったいなさも感じました。
次回は、天宮えれな回です。ここ四話で二回、同じキャラに焦点を当てる、というのはかなり異例かと思います。
もちろん、39話との関連性もあるのでしょう。
どのように描かれるのか、楽しみにしています。