漫画版「東京ミュウミュウ」

 「東京ミュウミュウ」という作品は、なかよしに連載された漫画をもとにアニメ化されています。基本的な話の流れはアニメも漫画も同じです。とはいえ、別物であるがゆえに、いくつかの相違点があります。それについて、ちょっと書いてみたいと思います。
 話全体の流れにおいて、アニメと漫画で最も異なるキャラはキッシュでしょう。アニメでは、ディープブルーの方策に疑問を持ち、公然と批判するようになり、最後はいちごへの愛もあって、反逆して返り討ちにあいます。これにディープブルー絶対主義のパイと、その間にいるタルトという位置関係があり、三人の個性を引き立てています。
 それに対し、漫画では、キッシュはいちごを好きにはなるものの、「本業」ではアニメのパイと同じでディープブルー絶対主義者です。そのため、他の二人とのからみも平板なものになってしまいます。また、アニメ同様、最後はいちごへの愛のために反逆するのですが、その場面がアニメと違い、極めて不自然になってしまっています。

 もう一つ、これはキッシュの件に比べるとたいした事はないのですが、漫画ではミュウアクアの力を具現化させる「リボーンアクアドロップス」をミュウミュウの五人がそれぞれ使います。特に一番手がいちごでなくてみんとになっています。
 この設定自体は、たいして話に影響はありません。ただ、これにより、漫画にしかない話ができました。東京タワーでアクアドロップスに成功したみんとがいちご相手にそれを自慢し、いちごに素直に喜ばれてちょっと驚きます。すると今度は、隣にいるざくろさんが、「ポフポフ」と軽く頭をなで、するとみんとが「てへ」と喜びます。この「ポフポフ」「てへ」は「ミュウミュウ」の中では一番の「名場面」です。
 もう一つ、漫画にしかない場面で忘れられないものがあります。ディープブルーがミュウミュウを襲撃する際、いちごはその正体が青山であるゆえに攻撃する事ができません。これはアニメ・漫画とも同じなのですが、漫画ではそこでいちごが、ディープブルーを攻撃しようとする4人に思わずリボーンストロベリーチェックをかますのです。すぐに自分の行いを悔やむのですが、この表現は、「青山の事しか考えなくなった後半のいちご」を象徴していて印象に残っています。
 この二つはぜひともアニメでも表現してほしかったものです。特に「ぽふぽふ」「てへ」は、アニメではちょうど石野さんが作画監督をした話にあたります。石野さんの絵であれを見ることができたら、「東京ミュウミュウ」は私にの中で、今より数段上の重要な作品となっていた事でしょう。

 さて、2002年4月よりアニメが放映されるわけですが、残念ながら、製作側の「ポストセーラームーン」という狙いに反して、一瞬の盛り上がりの後は人気は下降。結局、1年で終わります。そしてそれにあわせるような形で、漫画も2003年2月に終わりました。ところが、アニメはそこで完結したにも関わらず、漫画ではすぐさま続編が始まります。それについてはまた別項で。

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