「アラモード」30話

 剣城あきら話でした。
 ただ、率直に言って、構想と設定に無理があったと言わざるを得ませんでした。
 先週の話は、色々と興味深い点もありましたが、基本的に、エリシオのような敵を作ったのはどうだったのかな、と思わざるをえない一連の流れでした。

 剣城あきらが学園祭の実行委員長になり、妹の剣城みくを心配しつつ、迷子の面倒まで見る、という筋立てです。
 一方で、同じ学校に通っている琴爪ゆかりは、途中まで出番がなく、唐突に輿に乗って「お姫様」として登場する、という不自然さでした。
 琴爪ゆかりの能力並びに、剣城あきらとの関係を考えれば、彼女が実行副委員長となって、剣城あきらの手一杯の時は完璧にサポートする、というのが普通ではないでしょうか。
 迷子事件も、琴爪ゆかりなら、完璧に解決できるでしょう。そうなれば、剣城あきらが妹の幻を見ることもなかったわけです。
 エリシオの「裁判」を軸に話を組み立てたため、このような不自然な描写が随所に見られてしまい、残念でした。

 そのメインとなったエリシオの「裁判」ですが、これまた不自然な二択でした。
 たまにネットで、あのような二択を掲げ、「貴方は必ずこのうちのどちらかを選びなさい。でも、どちらを選んでも貴方は偽善者だ」みたいな「質問」をしてくる人がいます。今回のエリシオは思いっきりそれでした。
 それに対し、剣城あきらが、「どちらも選ばない」としたのは当然の「正解」です。それ自体はいいのですが、そこに至るまでの、エリシオの質の低いな論理によるネチネチとした描写は、見ていて楽しいものではありませんでした。
 ジュリオ・ビブリーと、前半に出てきた敵幹部は、純粋すぎる故に闇に取り込まれた、という設定です。それはそれで興味深いのですが、だからと言って、その「闇堕ち」をプリキュアに働きかける、というのはちょっと違うのではないでしょうか。

 というわけで、全体的に残念な展開ではありましたが、前回に続いて、剣城あきらと琴爪ゆかりの「親衛隊」がいい味を出していた、など、楽しめた描写も少なからずありました。
 エリシオには早めに退場していただき、このような楽しめる描写が前面にでる話をまた楽しみたいものだ、と思っています。
 次回は、ついに宇佐美いちかの母である宇佐美さとみが登場します。
 予告を見る限り、その母親に対する、宇佐美いちかの言動はかなり複雑であるように思われました。
 父親に対する反発との関連性もあるのでしょうか。
 そのあたりがどう描かれるのか、楽しみにしています。