キラ星シエル初登場回でした。
彼女の天才ぶり・ストイックな性格をきっちり描いた上で、宇佐美いちかと「まぜまぜ」して綿菓子を作り上げ、さらには妖精であることのカムアウトまで、自然かつ絶妙な描写かつ、流れのいい筋立てで伝えていました。
脇に回った四人の描き方も含め、今回もまた、大変心に残った話でした。
まずは、キラ星シエルの天才パティシエぶり、ならびに、宇佐美いちかの弟子入り希望が描かれます。ここまではアニメと同じ展開でしたが、そこからが大きく異なりました。
通りかかった子供が「虹を食べたいんだけど」と突拍子もない事を言います。キラパティの面々も困惑しますが、キラ星シエルは、「わかるは、私も虹を食べたくて高く高く飛んだものよ」と返します。
妖精であるという設定の伏線を張ると同時に、子供の願いを現実的にした、というこの台詞には感心しました。また、立神あおいが、それに対し「天才の言う事はわけわかんねーわ」とツッコミを入れていたのも楽しめました。
それにハモるように、宇佐美いちかが同意します。さらに、「キラッと閃いた」が発動し、宇佐美いちかは、綿菓子でそれを実現させようとしました。
そして、宇佐美いちかの発想と、キラ星シエルの天才が「まぜまぜ」され、「虹」の綿菓子が完成しました。
このような形で、二人の「合作」を実現させたという話の作り方は本当に素晴らしいと思いました。
同時に、宇佐美いちかが「美味しいスイーツで皆を笑顔にしたい」という想いは同じ、という形で共感した、というのも上手いと思いました。
スイーツ作りが完成し、改めてキラ星シエルは、キラパティを褒めます。
そして、「お約束」という感じで、琴爪ゆかりと剣城あきらを「カップル」と勘違いしていました。
今回の話で、皆がキラ星シエルの天才性に驚く描写が多々あったのですが、琴爪ゆかりだけは、一度も驚いた表情を見せませんでした。
そして、漫画版初登場時と同じように、剣城あきらにくっつき、勘違いを誘ったわけです。
先日のアニメもそうでしたが、少ない出番でも確固たる存在感が描かれるのは本当に凄いと思っています。
そして最後に、ペコリンと長老が現れ、それに応じてキラ星シエルがキラリンに変身する、というところで話は終わりました。
キラ星シエル初登場にあたって必要な描写を、一部のスキのなく描き、さらに、宇佐美いちかの「キラッと閃いた」まで巧く取り入れるという、理想を具現したような話でした。
六人にまで増えることに少々不安をおぼえたところもありました。しかし、これならこの六人で後半も楽しめるな、とか確信できました。
来月は雑誌と単行本描きおろしがあります。いまから大変楽しみです。