海藤みなみと紅城トワの交流と、春野はるかの実家並びにその周辺の街の紹介が主題となった話でした。
また、紅城トワがシャットと「再会」した話でもあり、そちらのほうも色々と楽しめました。
一方、海藤みなみによるギャグ描写については、完全に滑っていたと言わざるをえない話でもありました。
ノーブル学園の終業式から始まります。
七瀬ゆいを含めたプリキュアチームは、春野はるかの家に「お泊り」する事になっており、事前に聞かされていなかった紅城トワも誘って皆で行きます。
ここで、海藤みなみは大きいスーツケースを三つも持っており、話の中で、その「中身」が明かされる、という展開にもなっていました。
その春野はるかの実家ですが、町外れを大きな川が流れています。また、川には、前作「ハピネスチャージ」で街の象徴として描かれていた斜張橋が架かっていました。これには、ちょっとした懐かしさがありました。
また、街並みは、なまこ壁をはじめ、江戸時代からの建物が残っています。さらに、街なかには水路があって、川下り船がありました。そして、温泉があり、皆で入浴していました。
古い街並み・川下り・温泉がセットになっている所というと、福岡県柳川市がまず思い浮かびます。
以前から、ノーブル学園の地理設定は志賀島と似ている、と思っていた身としては、「やはり本作の舞台は福岡なのだろうか」という思いが強くなった描写でありました。
その歴史ある街で、春野家は「春屋」という和菓子屋を経営しています。
家族参観の話にあったように、父親・春野いぶきは技術の高い和菓子職人です。
おそらくは、代々の名店なのでしょう。
というわけで、春野家は、中学生を四人泊められるほどの部屋の広さ、さらには流し素麺ができるほどの広い庭を持っていました。
大財閥の令嬢である海藤みなみや、トップモデルと有名俳優の娘である天ノ川きららに比べると庶民的な印象が強かった春野はるかでしたが、実は十分に「セレブ」だったわけです。
このような、春野家並びに、街の描写が細かくかつ丁寧で、色々と楽しめました。
また、そんななか、数少ない出番で精一杯頑張ってギャグをやった、春野いぶきの存在感も楽しめました。
さらに、慣れない「店員バイト」をする、四人の描写も上手いと思いました。
そして一段落して昼寝するのですが、紅城トワはディスピアの夢を見てうなされます。
目が覚めると、海藤みなみだけがそばにいて、うちわであおいでいました。その海藤みなみに、紅城トワは、黄昏時になると、「トワイライト」だった事を思い出す、と、まだまだトラウマがある事を伝えました。
そのあたりの悩みを、海藤みなみは正面から受け止めます。このあたり、彼女の「らしさ」を上手く描いていると思いました。
そして、前回で天ノ川きららとの交流を描き、今回では海藤みなみ、という形で、紅城トワが一人ずつ関係を構築していく、という話の流れもいいと思いました。
ただそれだけに、海藤みなみのスーツケースがらみのギャグ描写は滑っており、これは余計だと思いました。
まず最初に、スーツケース一杯のメロンを春野家へのお土産とするわけですが、この夏に、なまものをあんな大量に渡されても向こうは困るでしょう。
こういう場合、「量より質」である事を、海藤みなみが知らないとは思えません。
二つ目の「花火」も極端すぎると思いました。ついでに言うと、百グラム以上の花火は危険物として、公共交通機関への持ち込みが禁止されています。海藤みなみの事ですから、自家用車の送迎でここまで来たのでしょう。とはいえ、この「危険物運搬」もらしくないと思いました。
それはともかく、花火の最中に、シャットが川下り船に乗って通りかかります。
そして、紅城トワを見て、戦闘意欲がわき、消防団の青年をゼツボーグにし、闘いを挑みます。
変身した紅城トワを見たシャットは、以前のように「美しい!」と叫びました。人間の姿だと「ただの小娘」なのですが、プリキュアになると、「トワイライト」と同じだと感じるようです。
そして、「一生お仕えするつもりだったのに、可愛さ余って憎さ百倍!」と、複雑な心境を打ち明けます。それに対する、紅城トワの直接の回答はありませんでした。
そして、海藤みなみと紅城トワのコンビプレイで勝利となりました。
闘いのあとは、夜の街を楽しそうに歩く五人の描写で終わりました。
「スーツケース」のギャグは残念でしたが、それ以外は、メインの海藤みなみと紅城トワはもちろん、他の皆もいきいきと描かれており、大変楽しめました。
また、ところどころで七瀬ゆいの皆を引っ張るような言動もあり、「五人チーム」としてしっかり成立しているというのにも感心させられました。
来週からEDが変わるわけですが、彼女もメンバーに入れてほしいものだ、などとも思いました。
次回は、皆が帰省しているなか、寮に残った赤城トワが風邪で寝込み、妖精二人が看病する、という話です。今度は、どのような交流が描かれるのか、楽しみです。