トワイライトがホープキングダムのトワ王女に戻った話でした。
戻る過程において、特に彼女の葛藤などは描かれません。これまで、ディスピアに洗脳されており、プリキュアの技を受けて、それが解けた、という展開を淡々と描いていました。
春野はるかは、トワイライトのヴァイオリンを最初に聴いた時の感動を語っていました。しかしながら、あとの二人は特にそのような台詞はなく、単なる戦闘要員という扱いになっていました。
そんな単調な話の中、一番興味深かったのはシャットの扱いでした。
「カレハーンモード」になったトワイライトを見た時は、その美しさに心底喜びます。そして、ディスピアの前であるにも関わらず、「貴女様と出会えたことが生涯最大の喜び」と希望に満ちた発言をしていました。
直後に、ディスピアの前であった事に気づき、恐縮しますが、特に怒られたりはしませんでした。
ところが、プリキュアに「浄化」され、トワに戻った姿を見ると、それが同一人物だと認識できません。
そして、「なんだ、あの娘は。なあロック、私のトワイライト様はいずこに!」と、普段は仲間と認めていないようなやりとりをしているロックに、助けを求めるような発言をしていました。
この、シャットの一貫した描き方は面白いと思いました。今後、「キュアスカーレット」と闘うわけですが、その際に、どのような会話が展開されるのか、楽しみです。
あと、春野はるかが、トワイライトにヴァイオリンを教わった時の話をしたのも面白いと思いました。
冒頭の回想によると、トワは自分のヴァイオリンの未熟さ故にディスピアの誘いに乗って「トワイライト」になりました。そして、春野はるかを感動させる演奏能力を身につけたわけです。
ということは、そのヴァイオリン演奏能力は、ディスピアの指導によって得たことなります。これは、ディスピアの今後に関する伏線になるのだろうか、などと思いました。
というわけで、興味ふかい描写はいくつか見られましたが、全体的には単調な闘いばかりが続いた話でした。
これまでのシリーズで「敵から味方になる」というキャラは、キリヤ・満と薫・ダークドリーム・ブンビー・イース・サウラーとウエスター・エレン・レジーナ・ファントム・ミラージュがいました。
また、「ハートキャッチ」以降(除・ジョーカーとジコチュートリオ)は、基本的に「敵幹部」は洗脳されたという扱いで、いずれも最後には「元の善人」に戻っています。
ただ、同じ「敵から味方になる」でも、「フレッシュ」までとそれ以降ではかなり印象が違っています。
「フレッシュ」までは、生まれ育った環境などもあって自らの意志でプリキュアと闘っていました。そして、プリキュアやその妹との交流、さらには自らが忠誠を誓ったはずのボスから受けた扱いを通じて、それまでの価値観に疑問を持つようになり、本来の自我を持ち続けながらプリキュアの味方をするようになったわけです。
しかしながら、今回のトワイライトを含むそれ以降の敵は、ラスボスに洗脳されて敵対し、それが解けて味方になった、という展開でした。
これは、「正体を偽ってプリキュアやその妹と交流し、それによって心境の変化が生じる」より、作る側としてはずっと楽だと思います。
とはいえ、見ている側としては、そのような交流がや心の動きが描かれない分、話が平板だと思ってしまいます。
たまには、かつての桐生満・桐生薫や東せつなのような、揺れ動く心情が描かれる「光堕ちキャラ」もまた見てみたいのにな、などと思ってしまいました。
次回は、トワがディスピアのくびきを断ち切ってプリキュアになる話のようです。
どちらかと言えば、プリキュアになることよりも、今後、ノーブル学園でどのような学生生活を過ごすかのほうに、期待しています。
そのあたりが少しでも描かれれば、と思っています。