なかよし2015年6月号「プリンセスプリキュア」

 天ノ川きららのファッションショー話でした。
 ウェディングドレスのショーで、演出としてキスが入り、それに悩む天ノ川きららが、ボアンヌのアドバイスを受け、見事な「解決法」を思いつく、という話でした。
 冒頭は、天ノ川母娘の初共演から始まります。ショーは成功し、天ノ川きららは、外国の男性モデル達に言い寄られますが、あっさり振っていました。

 続いて、海藤グランドホテルでのウェディングショーが開催されます。うまい形で、アニメ16話で描かれた海藤家の設定を描いていると思いました。
 ところが、そのショーでは最後に男性モデルとキスがある、という事が伝えられます。
 「小悪魔キャラ」の天ノ川きららですが、さすがにこの年で好きでもない男性とキス、というのは拒絶します。
 そして改めて、春野はるか・海藤みなみと「ファーストキス談義」をします。春野はるかはロマンチックで、キスの相手は影絵ですが、カナタ王子でした。一方、海藤みなみは、ファーストキスは結婚してから、とお固いところを見せました。
 いずれにせよ、天ノ川きららには参考にならず、仕方なく、一人で散歩しながら考えようとします。
 そこに、猫を抱いたボアンヌが現れました。そして、「猫!猫デスヨ、きらら!」と謎の一言を言います。そして、猫はボアンヌの指をかじっていました。そしてすぐに、彼は立ち去りました。
 天ノ川きららは何を言っていたのかわかりません。しかし、それを戻ってきて話すと、春野はるかは「きららちゃんの事だ!」と理解します。そして、猫のように気ままで自由奔放で、てゆーか、自分に正直で凛としていられるのが、きららちゃんの魅力!」と言い、海藤みなみも「はるかの言うとおりね」と同意します。
 それを聞いた天ノ川きららは、何かに気づいた表情をし、「だね、了解!」と得意の台詞で、二人に礼を言っていました。

 そしていよいよショー本番となります。そして、キスの場面となり、男性モデルは、天ノ川きららのあごをクイっとつかみ、キスを促そうとします。
 しかし、指があごに触れる直前に、天ノ川きららは優美な笑みを浮かべ、男性モデルの肩に手を当てます。
 その圧力(?)で跪いた男性モデルの目の前に、手の甲を差し出します。すると、男性モデルは、手の甲にキスをしました。
 その背景には、天ノ川きららの独白として「恋も仕事もがまんなんてしない。自分に正直に-それがあたし、きらきらプリンセス」という言葉が入っていました。
 そのシーンに、皆は大喜びし、天ノ川ステラと社長も嬉しそうに褒めています。そして、ウェディングドレス姿の天ノ川きららが微笑む、という所で話は終わりました。

 途中、キスの話が出た時から、「いったい、どういうオチをつけるのだろうか?」と気になりながら読んでいました。
 そして、ボアンヌが出てきて「ヒント」を伝えるのですが、これの意味も皆目見当がつきませんでした。
 それだけに、「手の甲に」という解決策を見た時は、感心させられました。また、相手があごを掴む直前に肩に手をあてて跪かせる、という繊細な描写にも感心させられました。
 天ノ川きららを軸に、他のプリキュア、さらには社長・ボアンヌと、非常に印象深く描かれています。特に、ボアンヌの登場タイミングと、彼の特徴である「常に猫を抱いている」という設定を最大限に活かしていると思いました。
 漫画版「プリンセスプリキュア」は、アニメの設定の良さを最大限に活かしつつ、上北さんならではのキャラ解釈に基づいた、非常に読み応えのある話が毎回描かれています。それだけに、今年は例年以上に素晴らしいシリーズになるだろうな、と改めて思いました。本当に楽しみです。

 ところで余談ですが、この「キスに悩んだ結果、手の甲」というオチは、30年ほど前に描かれた「うる星やつら」で、「優勝者に校長がキスする、というイベントがあり、皆がおののくなか、優勝したコタツ猫が悠然と手の甲を差し出した」というオチを思い出し、懐かしさをおぼえました。
 あと、最後の天ノ川きららの独白が「きらきらプリンセス」となっていたのは、「きららプリンセス」だと、以前、なかよしに連載していた漫画の題名と同じになるからだろうか、などと思ったりもしました。