Hapiness第16話

 増子美代メインの話でした。
 途中、「増子家」など、「5」の増子美香との繋がりを暗示するような台詞もありました。
 ただ、増子美代の描き方については、増子美香よりもむしろ「ハートキャッチ」の多田かなえを彷彿させられました。まあ、「中の人繋がり」という事もあるのでしょうが…。

 冒頭、増子美代がキャスターを勤める「プリキュアウィークリー」から始まります。
 最初のニュースはスペインのマドリードでプリキュアが敗れたというものでした。闘った場所は闘牛場というベタな設定です。
 なお、勝ったファントムは、刀を抜いていました。という事は、このキュアマドリード(仮名)は、愛乃めぐみとキュアフォーチュンを合わせたくらいの強さだったのだろうか、と思いました。
 そのような悲しいニュースに続き、増子美代は、「ハピネスチャージプリキュア」の正体に迫る、を次回予告としていました。

 翌日の登校時、三人はその「宣言」を聞いて心配します。特に、白雪ひめは「ハピネスチャージプリキュア最大の危機」とまで言っていました。
 続いて、三人は、自分達の正体がばれ、マスコミのインタビュー攻めにあう場面を想像しました。
 愛乃めぐみは、「また赤点を取ったって本当ですか?」と尋ねられ、「ウェヒヒヒ」と微妙な笑いをしたうえで、認めていました。
 続けて、白雪ひめは、「犬に睨まれて涙目になったって本当ですか?」と尋ねられ、「ノーコメントです」と答えていました。
 さらに、大森ゆうこは「大食い選手権のオファーが来ているんですってね」と尋ねられ、「わたし、ご飯はじっくり食べる派なんです」」と答えていました。
 この質問ならびに答え方が、三人の「らしさ」を非常に上手く表現していると思いました。
 あと、EDを見た時、ここで白雪ひめと大森ゆうこに質問をしている「記者」役を、キュアフォーチュン役の声優さんが演じている、というのを知り、二重の意味で面白いと思いました。
 ついでに、戸松さんにオファー出しているなら、最後の場面で出てきたキュアフォーチュンに台詞を入れればいいのに、とも思いました。

 登校してからは、増子美代の「突撃取材」が始まります。
 彼女は、三人がプリキュアであると見込みを付けて「取材」をします。ただ、その根拠の中には、「キュアプリンセスは我儘で人見知り」などと、これまで描かれなかった「属性」を使うなど、かなり粗さが目立ちました。
 ところで、「ハピネスチャージプリキュアはぴかりが丘中学生説」を聞いた担任の和泉先生が、「もしそうなら先生も鼻が高いわ」と言ったのは面白いと思いました。
 それはともかく、増子美代の「取材」は、授業中だろうと食事中だろうとかまわずにカメラを向けてインタビューをする、という迷惑極まりないものでした。
 挙句の果てに、夕食時に愛乃めぐみの家にまで押しかけます。
 ところが、そこで愛乃かおりが餃子をふるまうと、流れが一変します。
 部屋におしかけたものの、変装能力を使ってレポーターになった愛乃めぐみに「逆取材」されると、オロオロと泣き出しました。そして、自分がプリキュアにこだわる理由も「白状」してしまいます。
 なお、そこで回想に出てきたプリキュアは、キュアフォーチュンのような前蹴りを使っていました。それを見たときは、もしかして彼女は、現在ファントムに封じられている「キュアテンダー」なのだろうか、と思いました。
 そして、自分もプリキュアになりたいと言いだしました。
 すると、それを聞いた愛乃めぐみは、なんと、自らブルーに頼んでみるといい、変身までしてしまいました。

 危機が迫ってやむなく、というのならともかく、頼まれてもいないのに変身するわけです。相良誠司の時もそうでしたが、結局、彼女は、自分がキュアラブリーであることを知られたがっているのでは、と思いました。
 もっとも、ブルーが「正体を知った人が闘いに巻き込まれるので秘密にしろ」と言っていましたが、正体を知らなくても、相良真央をはじめ、周囲の人はどんどん闘いに巻き込まれています。
 ならば、別に隠す意味もないのではと思いました。
 そういう事もあり、話の中盤あたりで正体を明かす、というのもありでは、と思いました。以降、普通に「めぐみちゃん、昨日の中継見たよ。新技かっこよっかったね」などという会話が普通に校内で交わされる、という展開になるわけです。10年に1度くらいはそういうプリキュアがいてもいいのではないでしょうか。

 それはともかく、愛乃めぐみは増子美代を大使館に連れて行きます。
 そこで増子美代がブルーにプリキュアになりたいと申請すると、あっさり愛の滴を与えました。
 しかしながら、それを手にしても、増子美代はプリキュアになれませんでした。
 本人はそれを年齢のせいだと思い、さみしげな表情で去ります。
 そして、残念そうに公園で一人ブランコに乗っています。そして、靴を蹴り飛ばすと、ちょうどベンチで寝ていたナマケルダにあたり、それがきっかけでサイアークにされてしまいました。
 そこでプリキュアが駆けつけて闘いになります。ところが、サイアークは増子美代の知識を活かし、プリキュアの攻撃を封じます。
 なお、このサイアークは増子美代の影響で、顔がカメラになっています。これまでの「プリキュアの正体を探る」→「落ち込む」という流れに、中の人つながりもあり、このあたりでは「ハトプリ第6話」が頭に浮かびました。
 相手の知識に苦戦しますが、そこで大森ゆうこが「ココナッツサンバ」に本邦初公開のフォームチェンジをします。
 その踊りに、サイアーク、さらにはナマケルダもつられて踊っていました。やはり、攻撃力としては、「フォームチェンジ」>>>>>>「ごはんの唄」のようです。
 そして、動きが止まったところを、ツインミラクルパワーシュートで決着をつけました。

 解放された増子美代ですが、プリキュアになれなかったショックで落ち込んだままです。そのため、カードも出ません。
 しかし、そこに子供たちがやってきて、増子美代を褒め、サインをねだったりします。すると、彼女は、自分の使命はプリキュアになることでなく、プリキュアを報じる事であると悟り、元気を取り戻しました。そしてカードも出現しました。
 そして、「プリキュアウィークリー」では、せっかく掴んだ「ハピネスチャージプリキュアの正体」は明かさず、代わりに、「全世界でプリキュアを応援する子供たち」を特集します。よほど、子供たちにサインをねだられたのがうれしかったのでしょう。
 ただ、その中には、エジプトやロンドンのように、プリキュアがファントムに封じられた地域の子供もいました。
 過去の映像を使いまわしていたのでしょうか。それとも封じられた事を知ったブルーが早速、今回みたいなノリで、別の少女を「後釜」にしたからでしょうか、非常に気になりました。
 それを鏡で見ていたブルーが「愛の結晶が光らない理由が分かったよ。彼女はもう、世界に希望を与える大切な役割を持っていたんだね」という所で話は終わりました。

 主題は、増子美代の傍若無人な「取材」だったと思います。
 しかし、愛乃家で餃子をおごられた後は一転して流れが変わり、愛乃めぐみが自ら明かした正体も報道せずじまいでした。
 この向こうが困る事を考えずに一般市民を取材というのは、今のマスコミがよく批判されている所です。
 さらに取材対象に飯をおごられると、その相手に阿った報道をする、というのも、これまた日本のマスコミの歪みっぷりとして話題になっています。
 もしかして、今回の話を作った人は、そのようなマスコミの現状を批判する意図をこめてこのような設定にしたのだろうか、とまで思いました。

 それはともかく、三人の言動は今回も色々といい味を出していたと思いました。
 特に白雪ひめの、安易に愛の結晶を渡したブルーに対する「そんなあっさり!?」や、戦闘における「プリキュアになりたくてサイアークにされるなんて逆じゃん」という身もふたもない突っ込みや、増子美代の能力を使った攻撃に対する「なんとはた迷惑な」は、極めて率直で、楽しめました。
 また、愛乃めぐみの、歴代プリキュアとは明らかに次元が違う「開けっぴろげぶり」に驚かされました。先述したように、彼女にはぜひ、「シリーズ中盤くらいでの全校生徒に正体バレ」をやってほしいものだと思いました。
 また、細かい所で「食へのこだわり」を見せた、大森ゆうこの描写も上手いと思いました。

 あと、今回も、ある意味安定ともいえる、ブルーの「神様ぶり」も楽しめました。
 前半で、あれだけプリキュア三人に迷惑をかけた増子美代にあっさりと愛のしずく渡します。そして、「君の本当の願いをかなえてごらん」などといって、プリキュアになるよう仕向けます。そして、とんでもない見込み違いをやらかしたにも関わらず、オチでは他人事みたいに論評していました。
 これらを見ると、改めて、ブルーが女性たちを「希望を与えるプリキュア」に勧誘する裏には、何らよからぬ企みがあるのでは、と思ってしまいました。
 まあ、そう思ったのは、OPで喜多村英梨さんの声を聞いたせいなのかもしれませんが…。

 さて、次回は相良誠司の空手大会話のようです。予告を見る限り、白雪ひめとのフラグを立てるような感じでした。
 そのあたりがどうなるか分かりませんが、氷川いおなとの絡みや、なげやり過ぎる応援をするブルーなど、興味ふかいカットがありました。そのあたりがどう描かれるか楽しみです。

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