なかよし2013年11月号

 「ドキドキ!プリキュア」は、六花と、人間に変身したラケルの「デート」を描いた話でした。
 アニメ29話の「ラケル版」という位置づけなのでしょうか。それとも、13日放映予定の「ラケルの初恋話」の漫画版なのだろうか、と思いました。
 話のほうは、嬉しそうにデートの準備をする六花の描写から始まります。
 気合の入ったおしゃれをして現れた六花を見たラケルですが、あまり嬉しそうではありません。特に、この日のために新調した、かかとの高い靴で、六花の背が高くなったのがお気に召さないようでした。

 今日の趣旨は「パートナー感謝デー」という事で、妖精がそれぞれ人間の姿で、プリキュアと「デート」する日、とのことです。
 シャルルとランスは、人間に変身できるようになった事で、パートナーの手伝いができるようになった、と喜んでします。
 しかし、ラケルは「役に立っていない」「もっと大きな男に変身したかったケル」と、うかない顔をしています。そのラケルに対し、ダビィが「なりたい姿をイメージして心から願うのよ。大切なのは”想いの強さ!”」とアドバイスしていました。

 マナはシャルルと服を買いに行き、ランスは、ありす及びセバスチャンとお茶とお菓子を食べに行きました。一方、ダビィは真琴と陶芸をやっていました。
 そんな中、六花とラケルは「勉強&スポーツの秋」ということで、まず図書館に行きました。
 しかしながら、六花とラケルの学力が違いすぎて、会話がなりたちません。
 あと余談ですが、ラケルに勧める本の「解説」をする六花の会話は、8~9年前の漫画版ほのかを彷彿させるものがあり、懐かしさを感じました。
 続いて、「スポーツの秋」という事で、二人でミニサーキットに乗ります。ラケルは全速で運転して上機嫌ですが、六花は本気で嫌がって怒り出します。

 というわけで、「イベント」はともに失敗し、二人はきまずくなります。そんな中、ラケルがいきなり飲み物を買いに行ってしまい、六花は心配そうに探していました。
 そして、六花が「…なんだか、楽しそうじゃないし…」などと言うと、ラケルは「六花はボクの事、全然わかってない」と寂しそうな表情で言います。
 「全然」と言われた事に驚いた六花が「じゃあ、どうしてほしいかちゃんと言ってよ、ねぇ!ラケル」といいますが、ラケルは「んなの、言いたくないケル!」といって、一人で歩き出してしまいました。
 それを追う六花ですが、溝にかかとを取られて、靴が壊れてしまいます。
 すると、ラケルは「ボクが六花を運ぶケル」と言いました。当然ながら、六花は「無理だよ」と言います。

 しかし、ラケルは「ボクが運ぶ」と再び言い、青年の姿に「成長」しました。そして、「お姫様だっこ」で六花を抱えました。そして、「大人の表情」で六花に謝ります。
 「成長の変身」は一時的だったようで、ラケルは六花を運び終えると少年の姿に戻りました。そして、六花の手を引っ張り、花畑に連れて行きます。
 そこでの嬉しそうな表情を見た六花は「もしかして、ラケルが嬉しい事って、やっとわかったよ、ラケルv」と笑顔で言いました。

 そして、「デート」が終わって全員集合となります。ラケルが六花を抱えた話を聞いた、マナと、ありすは褒めました。
 すると、ラケルはちょっと照れて「最後は六花を笑顔にするって決めていたケル」といいます。
 それを聞いた六花は「ラケルってすっごく頼りになるし。わたしなんだかドキドキしちゃって…」とうっとりしたような表情で言います。
 ところが、直後に「あんな喜ぶほどお花畑が好きだったんだね」と言い、それを聞いたラケルが「ちがうっっ やっぱり六花はボクを分かっていないケル」と言ったところで話は終わりました。

 六花のラケルに対する「優しさ」と、ラケルの六花に対する「想い」のすれ違いを描いた描写は絶妙でした。
 さらに、妖精が「想い」の力で変身できる、という設定も最大限に活かしていました。
 六花はラケルに対して、精一杯の「感謝」を見せますが、ラケルが持つ「想い」には最後まで気づきません。
 まあ、日ごろから玩具用のベッドで寝かせ、幼児向けのご飯を作ってあげているわけですから、仕方ないでしょう。
 その一方で、六花に対する「想い」を懸命に表現し、最後には、「成長した姿に変身」する事によって、想いを遂げさせた、という描き方は、設定を最大限に活かしていると思いました。
 「5」以降の漫画版「プリキュア」は、アニメの筋立てを追っただけの話、というのが少なからずありました。しかし、今回はほとんどありません。そして、今回のように、「プリキュア」が一切出てこない、「無印」「MAX」や、「S☆S」の単行本描きおろしのような話を何度か描いています。
 上北さんのプリキュア漫画は、どのシリーズも面白いのですが、「ドキドキ!プリキュア」はその中でも群を抜いていると一度ならず思っていました。
 今回も、その事を強く再認識させられた話でした。

 「さばげぶっ!」は、モモカが奇病にかかる、という話でした。
 その「会話をしていると、『スットコドッコイ』などといった、別人の声が入る」という設定にまず笑いました。
 そして、その病気が、隔離が必要な国家的難病、という事になり、防護服を着た男たちにモモカが追われ、それをサバゲ部が逃がそうとする、という展開になります。
 そして最後に、モモカが諦めて投降します。その際に、部員たちに別れの挨拶をするのですが、「うらら・・・ありがとね。いつも自分よりあたしの事を一番に思ってくれた」を始め、感動的な台詞を連発します。
 ところが、その直後、実はその「奇病」が全然たいした事がない、という事が判明し、捕物は終わってしまいました。
 そして、「感動の台詞」を放ったモモカと、それを聞いて涙した部員たちが部室で真っ赤になり、「なぞの奇病よりも中二病のほうがはるかに恐ろしいと知った面々だった」というナレーションで終わりました。
 このオチを読んだ時も吹き出しました。
 改めて、すごいギャグセンスだと思いました。年明けのアニメが今から大変楽しみです。

 「ワルツのお時間」は、前回、たんごに貰った飾りを落とした事から演技で大きなミスをした菫、という引きから始まります。
 その場は、勇誠のリードで何とか収集したものの、当然ながら、菫は落ち込みます。
 それを見た、たんごは菫を元気づけに行こうとするのですが、勇誠が制します。
 そして、「菫にはオレがいるから」と言い、それでも心配する、たんごに対して、「たんご」と言い、正面から顔を見据えます。
 それを見た、たんごが「まかせたぞ」と言うと、勇誠は「あぁ」と返しました。
 この描写がまず最高でした。
 その頃、菫ところには、姫愛が来ていました。そして、菫に飾りを落とさないように、ピンを渡そうとします。
 姫愛は、菫の、たんごに対する想いを知っており、そういう意味では「恋のライバル」なわけです。
 その事を自覚しながらも、姫愛は、「大好きなんです、菫さんのダンスが!」と言って元気づけました。
 これで気を取り直した菫は、次の競技が始まる時に、たんごに貰った飾りを外します。そして、圧倒的なダンスを見せました。
 すると、今度はそれを見た姫愛が、実力差に落ち込みます。
 しかし、たんごの励ましで気を取り直すと、最後の演技では、最高の内容を見せました。すると、それに菫も影響を受け、こちらも、違う形で素晴らしい演技を見せました。
 パートナー同士のみならず、「ライバル」同士の描き方も非常に良く、本当に読んでて清々しい気分になることができました。
 この作品、このまま行けば、かなりの名作になるのでは、とまで思ったほどでした。

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