DokiDoki第10話

 六花メインの話でした。第2・3話で強い印象を持たされた菱川六花というキャラの特徴・個性を非常丁寧かつ深く描いていた話でした。
 六花が自分でも意識していなかった、特別な「想い」を自覚してしまい、それに心を痛めます。その一連の描写が、一つ一つ強く印象に残りました。
 同時に、その六花に色々と話を振ったり、その言動を第三者のように見ていながら、遠回しに自分の心情を語る、ありすの描写も印象に残った話でした。
 その異色さを含め、プリキュアシリーズの中で忘れらない話の一つとなる事は間違いありません。

 六花の朝から始まります。目覚ましを止める場面からですが、六花は既に起きて着替えまで済んでいます。目覚ましはラケルのためのものでした。
 昨晩も母親は泊まり勤務のようで、六花はラケルと二人で朝食です。トースト・ソーセージエッグ・飲み物ときちんとしたメニューを自分とラケルの二人分、用意していました。ラケルのソーセージはわざわざ「タコさん」にしています。
 そして、ラケルと会話しながらの食事になるのですが、話題はマナの事だけです。するといきなり、ラケルが「六花はマナのいい奥さんケル」と言いました。
 半ば呆れたように聞いていた六花は、朝の通学時にその話をマナにします。すると、マナは「うんうん」とうなずき、「奥さんって、いつも一緒にいて頼れるパートナーでしょ。六花のことじゃん」とごく自然に肯定しました。
 それを聞いた六花が驚いた顔をするなか、シャルルも同意していました。

 そして学校に行くと、意外な展開に。なんと、真琴がマナと六花のクラスに転入してきたのです。
 当然ながら、学校は大騒動になります。一方、真琴は以前の料理の時同様、人間界を知らない故の珍事を連発します。それを、マナと六花が懸命にフォローする、という一日となってしまいました。
 放課後、三人で帰ろうとしますが、学校の前には、真琴の「応援団」、さらにはマスコミが押しかけてきていました。
 すると、六花は、マスコミ相手にその「取材」の不当さを正面から糾弾します。そこに、応援団長も加勢し、その間に、マナと真琴は脱出に成功しました。
 そしてシャルルは六花の機転を褒めます。それを聞いた真琴が「いい仲間なのね、あなたたち」と言うと、マナは「うん。仲間でもあるし、何てったて六花は親友だから」と言います。
 すると、真琴は羨ましそうな顔をし、ダヴィがその気持ちを代弁していました。

 一方、一人で下校することになった六花のところに、ありすがセバスチャンの運転する車でやってきます。そして、六花に乗るようにうながし、真琴の転校について話しました。
 そして、「こちらの学校に慣れていませんし、迷子にでもなったら」とボケ、六花が突っ込みます。しかし続いて、真顔になって「でも良かったですわね。これで皆の距離が近づいて」といいました。
 すると六花は、苦笑したような表情で「うん、マナもすごく喜んでいた」と言います。しかし、それを言い終わると、とても寂しそうな表情になりまいた。
 それを見た、ありすは、「マナちゃんの家に行きませんか?」と言います。すると六花は「うんうん、あれからどうなったか気になるし」と、「自分が心配しているのはマスコミから上手く逃げれたかどうかだ」と自らに言い聞かせるような表情と口調で同意しました。

 そして、マナの部屋に行ったら、真琴も来ていました。なんでも、今日は仕事が休みなので、マナの部屋に泊まっていくとの事です。
 その話を嬉しそうにしたマナは、六花と、ありすにも「泊まりっこ」を誘います。
 しかし、六花は母親の亮子が帰宅しているからという理由で断り、ありすも理由は言わずに同調します。
 そこで、頻繁に行われているらしい、六花がマナの家に泊りに来た時の回想が流れます。そこでは、六花は勉強はもちろん、食事から寝相まで、常にマナの世話を焼いていました。
 確かに、その様子を見ていれば、ランスが「奥さん」と言うのも無理ありません。
 そんな話をしているうちに、真琴は寝入ってしまっていました。仕事の疲れが溜まっているのでしょう。
 すると、マナは、真琴にタオルケットをかけます。それを見た、六花は、一瞬口を開けて驚き、続いて、辛そうな表情をします。
 そして、ありすと二人で外に出ます。別れ際に、ありすが「今度はみんなで泊まりっこしましょうね」と言うと、六花は笑顔でうなずきます。ところが、続けて「マナちゃんも楽しみにしていると思いますわ」と言うと、とても辛そうな表情で「うん」と言いました。
 車が出ると、ランスは「六花、今日はすごく寂しそうだったでランス」と言います。それを聞いた、ありすは目を閉じながら笑顔で、「女の子にはこういう時もあるのですわ。胸がキュンキュンしたり、チクっと痛んだり」と言います。
 そして言い終わると、目を開け、とても複雑な笑顔を見せました。

 帰宅した六花は、亮子と夕食を撮っています。亮子は六花との夕食を喜んでいます。そして、六花に「あなたは?」と尋ねました。すると、六花は「別に、変わりないよ」と言います。しかしながら、目を閉じて横を向きながら、真琴が転校してきて、マナの家に泊まる事を話しました。
 すると、亮子は「何かあったんだ・・・」と言いました。続けて、「あなたが『別に・・・』とl言う時は、何かあった時だからね」と言い、「分かっていたんだ・・・」と驚く六花に対し、「一応、お母さんですからね」と言います。
 その晩、六花はなかなか寝付けません。心配するランスに対し、「マナのことだから、こんな時間でも、マコピーとおしゃべりしているに違いないわ」と言います。そして、胸を抑え、「なんだろう、この気持ち・・・」と辛そうな表情でつぶやいていました。

 その頃、「GoGo!Jikochu!」では、イーラがまたボウリングを外しまくっています。そして、怒りながら「何でなんでも僕の思い通りにならないんだ!」と言い、マーモに呆れられます。
 すると、そこにベールが現れます。前々回の傷がまだ癒えないのか、顔中に絆創膏を張っています。そして、「その気持ちは大切だ」などと、出撃前の大人びた余裕ぶりとはうって変わったような事をいい、マーモ、さらにはイーラにまで嗤われていました。

 翌朝、再び六花の部屋で目覚ましが鳴ります。しかしながら、昨日と違い、ラケル同様、六花も寝過ごしていました。それだけ、昨晩は眠れなかったのでしょう。
 そして、慌てて目を覚まし、着替えて下におります。亮子が「朝ごはんは?」と尋ねると、「ごめん、マナを起こしに行かなきゃ!」と言って出て行こうとします。
 すると、亮子は「マナちゃんから電話があって、真琴ちゃんって子と出かけるって」と言いました。
 それを聞いた六花は、「何かあったの?」と心の中で思いながら、不安そうな表情で走って学校に向かいます。そして、マナの姿を見て、心底ホッとしたような笑顔を見せます。
 ところが、よく見ると、マナと真琴は、アイちゃんの世話をしていました。しかも、マナは真琴に、アイちゃんに哺乳瓶でミルクをあげるように言い、真琴が成功すると、「ママのマナちゃんと、パパのマコピーですよ」などと言います。
 それを草陰で見ていた六花に、ありすが「本当に仲がいいですわね」と話しかけます。「たまたま通りかかった」との事ですが、なぜこんな朝っぱらからこんなところに、と非常に気になりました。
 そして、それを聞いた、六花の表情が変わります。そして、「なんだろう、胸がキュンとしてチクっとなる。わたし、昨日から何か変だ」と心のなかでつぶやきました。わざわざ、画面をモノクロ調にする演出までついています。
 この描写を見た時は、「まどマギ」第8話で、仁美が上條に告白するのを物陰から辛そうに見て、その後自暴自棄になった挙句、魔女化した美樹さやかを思い出しました。同時に、「まさか、この後、六花がジコチュー化!?」と心底心配しました。
 しかし、さすがにプリキュアでそこまでやる事はありませんでした。

 そして、「真琴の応援団長」が朝っぱらからその場面を覗き見ていました。彼については、ストーカー属性があるとしか言いようがありません。そして、マナに嫉妬(?)します。そして、それをマーモにつけこまれ、ジコチュー化しました。
 その模様を、六花と、ありすは二人で見ていたのですが、なぜかそこで変身したのは六花一人でした。そして、「応援団長さんの気持ちをこんな形で利用するなんて」と怒り、トゥインクルダイヤモンドで足止めをします。
 確かに、プリキュア達と関わりを持ったのは人がジコチュー化したのは初めてです。しかしながら、六花と応援団長の出会いなどほんの数分であり、会話らしい会話もありません。
 にも関わらず、彼の気持ちをここまで慮る、というのも印象に残りました。
 この応援団長は、六花の代わりにジコチュー化したようなものです。その事を六花も分かっていたのだろうな、などと思いました。
 そこに、ありすに呼ばれた二人も現れ、プリキュアが勢揃いします。そして、ホーリーソード、ロゼッタウォール、さらには本日二度目のトゥインクルダイヤモンドを経て、最後はマイスイートハートで撃退、となりました。
 闘いが終わると、真琴は、マナと六花に、「あなた達の事がうらやましかった。私は、後から仲間になったけれど、あなた達のように親友になりたい」と言います。すると、ありすもそれを受けて「私も、もっと仲良くなりたいですわ」と言いました。
 それを聞いた、六花は心の中で「みんな同じだったんだ。胸がキュンとなったり、チクっと痛んだりしていたんだ」と驚きます。しかし、その心情を表には出さず、「何言っているの、みんな。私達もう友達じゃない」と「まとめ役」を演じました。
 続いて、「でも、わかるな、その気持ち」と他人ごとみたいに言い、それを聞いたマナも「うんうん」と同意しました。
 闘いが終わり、マナは三人に、週末の「泊りっこ」を提案します。すると、ありす、続いて六花が賛成します。さらに、ダビィが「真琴もとても喜んでいるビィ」と言います。
 それを聞いた真琴が、照れた顔で「ダビィ、私の本当の気持ち、先に言わないでっていつも言ってるじゃない」と言い、それを聞いた三人が笑います。そして、最後に六花の笑顔で、話は終わりました。

 マナの一挙一動を見て、六花の心が揺れ動き、それが常に顔に出ます。それを最初から最後まで、六花の心情と表情の細かい動きを、丁寧に描いていいた話でした。
 特に、朝食でわざわざラケルのために「タコさんウインナー」を作った細やかさや、学校でマスコミを追っ払った気の強さ並びに理路整然ぶりなど、彼女の良さが、随所に描かれていました。
 そして、同時に、いつだろうと誰相手だろうと、話題が常にマナになる、という六花の特徴もよく描かれていました。
 その、六花の「胸がチクっとなる」という不思議な心情が主題な話だったわけです。それについては、闘いの最後で、「みんな同じだった」という形でまとめていました。
 しかしながら、あの会話は、実際は「同じ」とは程遠いものとなっています。
 真琴の発言は、新たな仲間と親しくなりたい、というものです。もし仮に、マナと六花が仲良くしている所を真琴が目撃しても、「胸がチクっと」などならないでしょう。
 さらに、マナの「うんうん」に至っては、何も分かっていない事が明白です。
 その一方で、ありすは六花の心情を完全に把握していました。六花とは正反対に、自分の内面については、ほとんど語られませんが、おそらくは、六花と全く同じ種類の「想い」を心の奥底に秘めているのでしょう。
 いずれにせよ、六花は、二人の会話を聞いて、「自分の感情が特別なわけではない」と強引に納得した、というように感じてしまいました。
 今回の主題である、六花のマナに対する感情が「普通よりちょっと強い友情」なのか、それよりもっと深いものなのかは、現時点ではまだ結論づけられません。
 ただ、それが明らかになる話がいつか描かれると思っています。そして、その時は同時に、ありすの秘めている想いの謎も明かされるのでは、と期待しています。
 繰り返しになりますが、朝の「ママのマナとパパのマコピーですよー」という会話を聞いた時の六花の表情を見た時は、本当に心配になりました。
 「プリキュア」でここまでキャラの心配をしたのは、満と薫が生死不明になった時以来です。
 そして六花が無事だったことに安心すると同時に、彼女にはぜひ幸せになってほしい、と強く思いました。

 次回は、再出撃したベールが、アイちゃんを標的にし、それによってプリキュアに新たな力が芽生える、という話のようです。今回情けない役回りだったベールが立ち直ってくれる事を願っています。

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