本シリーズの特徴である、「プリキュアは、誰でも知っているほど有名な存在」というのを上手く活かした話でした。
冒頭で、前回獲得した美希のブルンの力として、「シフォンに様々な衣装を着せる」というものでした。アイキャッチでは、三人がそれぞれ衣装を着せているような感じでしたが、実は美希一人の力だったようです。
あと、キルンが「会話」でブルンが「衣」、ピルンが「食」ということは、アカルンの機能は「住」なのだろうかと思いました。
そして皆で喜んでいるところに、レミが現れ、和希が授業中に倒れて病院に運ばれたと伝えます。驚いた三人は急行しますが、和希は大した事なく、既に普通に会話できるようになっていました。ここで、美希はかなり過剰に心配していましたが、このあたり、先週オチの「教育ママ」を引っ張っているのだろうか、と思いました。
そんな会話をしているうちに、ブルンの力で熊の着ぐるみを着たシフォンに、入院患者である千香が興味を示し、病室に連れて行ってしまいました。
一方、「占いの館」では、久しぶりに三人が揃うなか、ウエスターが雑誌を読んでいます。それを見ていたサウラーに「ウエスターくんも活字の面白さに目覚めたか」と軽蔑七割、賞賛三割みたいな感じで言っています。確か以前は「くん」付はしていなかったはずなので、それだけ「占いの館」での立場が変わっている、という事なのでしょう。
それに対し、ウエスターは「活字って何だ?」最初のボケをかまし、プリキュアの活躍を特集している誌面を見せて怒りを見せます。
それを見たイースは、プリキュアの活躍ぶりを見て「いまいましい」と吐き捨てますが、ウエスターの怒りは実はそこでなく、「その写真で自分は小さく片隅に映っているだけ」という事でした。この人は、話が進めば進むほどギャグが冴えていっています。この調子だと、年明けあたりにはどんなキャラになっているのでしょうか。なお、雑誌の記事は、第12話の「フサフサ大作戦」を取材してのものでした。
完全に呆れかえった二人ですが、それでも何とか「これだけ人気があるということは、子供の前で敗れれば、不幸が増える」となんとかまともな方に話を持っていきます。しかし、ウエスターは「なるほど、ではどうやればいいんだ?」と、自分の本来の役割を忘れたかのような、華麗な「三段ボケ」をかましてくれました。
一方、千香の病室に行ったシフォンおよびラブたち三人ですが、シフォンが「プリプー」と発声したのをごまかすために、ラブが唐突に「プリキュア」と叫んだ事から、話がずれていきます。
実は、千香はプリキュアの大ファンで、写真を納めた分厚いアルバムを枕元に置いているほどです。そして、先ほどの雑誌に載ったような写真がたくさん入っていました。ただ、その中には、プリキュアだけでなく、イースが一人で写っているのもありました。彼女も子供達の間では人気があるのでしょうか。
そして、実は、明日手術があるが、それが怖く、プリキュアに会って励ましてもらいたい、という話をします。そして、手紙を書いて母親に託したのですが、当然ながら、母親もどこに出せばいいか分からず、悩んでいました。
それを聞いたラブは、あっさり「自分はプリキュアと友達だから、明日会わせてあげる」と他の二人の危惧も振り切って言います。さらに、ただ会うだけでなく、付加価値をつけることを企画します。
そして、CM終了後、三人は変身してゲーセンへ。プリクラで各々および集合写真を撮り、それを色紙に貼って応援メッセージを作ります。撮影中、プリクラで足だけ出ている三人、というアングルは笑えました。それにしても、ゲーセン内で変身はできないと思うので、あらかじめ変身していたと思うのですが、ゲーセンに入っていく三人を他の人たちはどう思って見ていたのか、と気になりました。
一方、その夜、シフォンは千香の病室に行き、超能力を使って遊びます。夜ならば夢だと思うだろうと考えたのでしょうか。外見的には1歳児くらいですが、精神年齢はもっと高いのだろうか、と思いました。あと、千早の部屋に、4年前に騒動が起きた物によく似た白猫型人形や、口を縫われたような不気味な人形があったのが気になりました。
そして翌朝、ビルの上をジャンプしながら三人は病院に向かいます。一方、病院近くにあるテレビ塔にウエスターが登場。「一日考えた」という作戦は、「テレビ塔をナケワメーケ化させ、プリキュアとの闘いを中継させ、多くの人が見ている前でプリキュアを倒す」というものでした。
そして、ナケワメーケ化したテレビ塔が街中で暴れ、ウエスターはTVを通じて宣戦布告します。そして、予定変更してプリキュアが現れると、カメラを切り替えて三人を写します。倒されるところを見せたい、というわけですが、特に策がないため逆効果に。プリキュアの活躍ばかりが映ってしまいます。
一方、プリキュアが来るまで手術を受けたくない、という千春のもとに、看護師さんがワンセグに映った戦闘シーンを見せます。それを見た千早は、皆の集まる部屋の真ん中に陣取ってプリキュアを応援します。そして、三人揃ってのキュアスティック発動の時は、一緒にポーズを取るという、熱中ぶりを見せていました。
そして、プリキュアに直接会えなかったものの、その闘いを見たことに満足して手術室に向かいます。そして、窓の向こうのビルで色紙を持ったプリキュア三人を見て満足そうな笑顔を浮かべていました。
そして翌日、手術が無事完了した千香は、見舞いに来たラブたち三人に、プリキュアおよび、ラブたちへのプレゼントを渡して感謝の意を示します。そして、去っていく三人とシフォンを見送りますが、一度出て行ったシフォンが一人だけ戻って再度挨拶します。それを見て、一昨晩の出来事が夢でなかった事を改めて確信する、というところで話は終わりました。
「子供達の憧れであるプリキュア」という存在が上手く描かれていました。特に、やや突っ走り気味に千香のために頑張ろうとするラブと、それを抑えつつも協力する美希と祈里、という位置関係の描写に良さを感じました。
また、ゲストキャラである千香も、よくある設定の中で自分らしさを持っており、その一方でプリキュアの足を引っ張るような事はしない、という描き方に良さを感じました。
一方で、ウエスターの三段ボケや、変身してゲーセンでプリクラに興じる三人など、笑える描写もふんだんにあり、そちらのほうでも楽しむことができます。
全般的に安定度の高い本シリーズですが、今回の話も、特に派手な描写がなかったにも関わらず、十二分に楽しめました。
次回はイースが新たな力をメビウスに与えられる話のようです。キュアスティックでプリキュア側ばかり強化されたので、それに対抗してラビリンス側も、というのは面白いと思いました。また、今後、サウラーやウエスターも強化されるのか、などと思いました。その際、ウエスターにはぜひとも、ギャグの力を強化してほしいものです。
冗談はともかく、イースの力のみならず、せつなとして、ラブたちと接する部分の描写にも大いに期待できそうで、これまた楽しみです。