GOGO第9話

 題名・予告映像から見当はついていましたが、ギャグ話でした。特に、戦闘時のギャグについては、「プリキュア5」シリーズでも屈指の出来で、思わず吹き出してしまいました。
 かれんが、ナッツハウスに持ってきたケーキをみんなで分けて食べることになります。ところが、いざ食べようとする前に、お茶を淹れたり、BGMを流そうとCDを探すなどで皆が席を外し、戻ってきたらケーキが消滅していた、という「事件」が発生します。
 そして、事件発生を知った、こまちが、シャーロック=ホームズ風の衣装を着て登場。驚くみんなに、「こんな事があった時のために、常に持ち歩いている」と平然と言い放ち、かれんを初め、皆を驚かせました。

 一方、エターナル本社では、アナコンディにまたもや報告書の書き直しを命じられ、落ち込むスコルプのところにブンビーがケーキ箱を持って登場します。そして、スコルプを「山本さん」と呼び、今までの「名前呼び間違い」がわざとであることを間接的に分からせます。
 さらに、ケーキの箱を見せ、「勤務中だ」と怒るスコルプに対し、「プリキュアのチームワークを崩れる時もある、ケーキでも食べて肩の力を抜きましょう」と言い、スコルプに「あいつ、思ったより大物かもしれない」と、ついに認めさせます。
 スコルプ相手にはギャグしかやっていないにも関わらず、ついにその評価を引きだしたわけで、さすがとしか言いようがありません。この調子で、次はアナコンディにも真価を認めさせてほしいものです

 さて、「名探偵こまち」のほうですが、事件発生時に各キャラが何をしていたのか、を調べ、アリバイの有無によって「犯人」を絞る、という手法をとります。それはいいのですが、肝心の「動機」を考慮しないため、最初から無駄な動きが生じました。
 このケーキを持ってきたのは、かれんです。もし彼女がケーキを一人で食べたいのなら、最初からナッツハウスに持っていく必要がないわけです。したがって、彼女を疑う意味がなくなります。
 おそらくは、その場にいた八人が全員容疑者、という構図を作りたかったのでしょうが、それならば、ケーキの出所を考慮する必要がありました。たとえば、懸賞で当たった、みたいな形にするとかです。
 その後、アリバイ調べが行われますが、全員、「一人きりでいる事が可能な時間」があったため、結局、「犯人」の絞り込みは行えません。そのため、こまちの「推理」もだんだん強引になり、「空が飛べる」という理由だけで、シロップを疑ったりしました。そんな事なら、ケーキを盗んだ後に変身すれば空を飛べるため、女性陣はみな、同じ容疑がかかると思うのですが・・・。
 ただ、それらの証言を総合すると、「オチ」で明かされる二人の「犯人」が判明する仕組みになっていました。当然とはいえ、そのあたりは、上手く作っていました。
 ここで、小々田が、「目をつぶって犯人が手を挙げる」という、教師ならではの解決法を提案しますが、皆は、賛同するふりをして、誰も目を閉じません。もはや、お互いがお互いを疑いだすという、最悪の雰囲気です。

 ここでエターナルにカワリーノがいたら、スコルプあたりに黒仮面をかぶせて襲撃し、全員に絶望仮面をつけていた事でしょう。
 しかし、ブンビーにはそのような冷酷さがありません。それどころか、先ほどスコルプの前で食べた、ケーキのクリームを口につけて登場しました。これでは、「私が犯人です」と宣言しているようなものです。当然、皆は彼を犯人と決めつけ、怒りの変身をします。そして、ブンビーの釈明にも聞く耳を持ちません。
 結果的に、険悪な雰囲気を、ブンビーが和ませてしまった、という形になってしまいました。この違いが、ナイトメアでのカワリーノとブンビーの出世に差が付いた原因とも言えそうです。一方で、その違いが、ブンビーが「GOGO」に生き延びる事ができた原因とも言えるのですが・・・。
 今回は、序盤の探偵を引きずっているのか、こまちが戦闘を指揮します。まず、うららにプリズムチェーンでブンビーの動きを封じさせ、続いて、自らのエメラルドソーサーで、ブンビーを池に突き落としました。あまりの速攻と言いがかりに、ブンビーは自らの潔白を主張するので精一杯。持っていたホシイナーを使えないほどでした。
 闘いが終わって、あらためて、のぞみが、ブンビーの冤罪を主張し、皆も納得。こまちなどは「(ブンビーに)悪いことしたかしら」などと言っていました。

 といわけで、「事件」のほうは、再び振り出しに。するとそこで、メルポが手紙を受信します。手紙自体は、いつもの「ミルク通信」だったのですが、メルポの様子が変です。さらに、のぞみが手紙にクリームがついている事を発見します。なぜか、一口で、のぞみはそれが盗まれたケーキであることを確認します。
 シロップが問いただしたところ、メルポは最初のケーキ分けの時に、自分が人数に入っていないため、無視されたかと思ったと、「自供」しました。それならば、八等分するところで自己主張すればいいと思うのですが、どうもこの、メルポというキャラ、いろいろと含むところがあります。前々回も書きましたが、「実はエターナルに内通していた」みたいなオチもあるえるかも、と思いました。
 そして、メルポがケーキを吐き出すのですが、のぞみが急に挙動不審になります。そして出てきたケーキは、八等分された一片がありませんでした。実は、のぞみは、CDを選んでいる時に抜け出して、自分のを食べていたのです。
 確かに、八人の状況をまとめると、「小々田-ラジカセ探し、ナッツ-接客・倉庫、シロップ-CD探し→小々田と合流、りん-お茶淹れ→皿選び、うらら-CD選び、こまち-お茶淹れ、かれん-皿選び」と、アリバイはともかく、何をやっていたかは判明していました。しかしながら、のぞみは、シロップと一緒にCD部屋から離れた後の行動が判明していませんでした。そういう意味では、メルポ同様に「犯行時間」が存在していたわけです。
 「こまち探偵」としては、のぞみとシロップの共同犯行の可能性までは推理できたものの、そこでシロップと別行動をした、のぞみの単独犯行までは頭に及ばなかったのが盲点だったと言えるかもしれません。
 というわけで、のぞみが皆に怒られて、こちらの話は終了。一方、パルミエ王国では先々週に入手した「種」から青い薔薇が咲いたことを喜んでいたミルクが、そこから発せられる謎の光を浴びる、という所で次回への引きになりました。

 今回、面白かったのですが、一つだけ問題がありました。冒頭にも書きましたが、「動機」という考え方が抜けているのです。今回の話、のぞみが何故、皆の隙を衝いて、自分のケーキを盗み食いをしたのかが分かりません。
 目先の誘惑に負けた、という事なのでしょう。しかし、盗み食いを非難される上に、後で、皆が美味しそうにケーキを食べている時に、一人寂しくお茶をすすらなければいけないわけです。また、話にも入りづらいでしょう。
 確かに、ドジキャラではあります。しかし、これまで、のぞみは、仲間をまとめる、という事において、天才的な能力を発揮していました。その彼女が、このような、仲間をないがしろにする行為をするわけがありません。さらに言うと、小々田が仲裁しようとした時も、彼を疑ってかかっていました。これも、これまで描いてきた「二人の信頼」と矛盾しています。
 オチを面白くするために、のぞみのボケをつけ加えようとしたのでしょうか。ただ、これについては完全に蛇足でした。別にメルポの「単独犯行」でも何ら問題なかったはずです。
 とはいえ、爆笑ものの戦闘シーンをはじめ、「探偵衣装を持ち歩く、こまちと、それに衝撃を受ける、かれん」など、ギャグとしては大変楽しめました。また、「推理もの」としても、オチを見据えた状況描写が上手く描かれていると思いました。
 そして、ブンビーも、冒頭から戦闘まで、いい味を出しまくっていました。そういうわけで、その一点を除けば、かなりいい話だったと思いました。
 そして、次回はついに、新キャラである、美々野くるみ=ミルキーローズが登場します。どんな形のキャラになるのか、非常に楽しみです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です