平光ひなたというキャラの凄さを存分に描いた話でした。
改めて、このシリーズの奥の深さに感心させられました。
本当にしっかりとキャラが作られているのだなと思いました。
ニャトランが、つい先日、すこやか市でアロマショップを開業した日下織江に一目惚れする、という所から始まります。
「ズッキュンときた」と言うニャトランの気持ちを聞いたとき、沢泉ちゆ・ペギタン・ラビリンは、コンビ解消の危機かと、キュアスパークル姿の日下織江まで想像して驚きます。
しかし、それを聞いた平光ひなたは、応援すると宣言し、ペギタンとラビリンは真っ青になります。
この時点で、平光ひなたの心理描写は一切ありません。それが後になって語られるのですが、その描き方も面白いと思いました。
そして、率先して日下織江の経営する「aroma」に行き、三人で手伝う事を提案します。
さらに、ニャトランがダンボールの存在に気づいて指摘すると、その開梱を提案していました。
さらに、一人で頑張ってダンボールを運ぶニャトランの姿を見て、彼を応援する意思を強めます。
その様子を見て、沢泉ちゆ・ペギタン・ラビリンは、さらに「パートナー交替」への不安を深めます。一方で、花寺のどかは動揺することなく、普通に反応していました。
ビョーゲンズのほうですが、シンドイーネが大量の香水をつけ、その強烈な匂いをバテテモーダとグアイワルが嫌がる、という内容でした。
日下織江の店が人を癒やす香りを提供しているのに対し、このように「香害」によって地球を蝕むことがある、という事を伝えたいのだろうか、と思いました。
そして先頭では、バテテモーダが初登場以来、久々に自らも闘いに入ります。
その結果、プリキュアは苦戦します。特に平光ひなたは、ニャトランが日下織江に渡そうとしたプレゼントをメガビョーゲンの攻撃から体を張って守った結果、ダメージを受けて動きが封じられます。
動くのもやっと、という状態でしたが、ニャトランに、プレゼントを守れた事を話していました。
そして、プリキュアになった時にニャトランに言われた「誰かの幸せを守るため」という言葉を語り、懸命に頑張ったニャトランを守れたことを嬉しそうに語りました。
あと、一連の件については、「あたしって色々な事を一度に考えられないタイプだから」と言い、パートナーがどうなるかを考える以前の問題として、ニャトランを応援したい、という考え方だった事も明かしました。
このあたり、要領が良くないところがある一方で、非常に思いやりがあるという彼女の人柄がよく伝わってきました。
闘いが終わったところで、日下織江の配偶者である日下炎が現れます。それを知ったニャトランは、ショックで真っ白な灰に燃え尽きるという、「あしたのジョー」最終場面のパロディが描かれました。
プリキュアシリーズでこのパロディがあったのは、「プリンセスプリキュア」第12話で、一条らん子がやって以来、通算二度目です。
それもあって、あの話を思い出したりもしました。
また、「織江と炎の夫婦」という設定を見た時は、「炎→熱い→あつ→オリあつ」などというしょうもない連想をしてしまいました。
同時に、自分は骨の髄まで「S☆S」が好きなんだな、と再認識させられました。
「ニャトランの恋」が主題であるかのような話の流れながら、話の各所で平光ひなたの良さが描かれ、彼女の為人がより深く理解できた、という話でした。
自分に自信を持てない、というプリキュアでは珍しいキャラ設定です。一方で、非常に仲間思いでかつ、思いやりが深い、という個性があります。
その結果、最後のほうで、実は平光ひなたがメインの話だった、とわかった時は、あらためてこのシリーズの質の高さに驚かされました。
また、ラビリン・ペギタンと一緒にパートナー交替を真剣に心配する沢泉ちゆと、楽観していた花寺のどかの描き方も上手く、感心させられました。
次回は、四人目のプリキュア・キュアアースが登場します。
コロナ禍で、当初の構想とは違う形での初登場になったように思われます。
そのあたり、どうやって調整していくのか、期待しています。