「ヒーリングっど」第6話

 花寺のどかの母親・やすこをを軸に、進んでいった話でした。
 このシリーズの世界観から、各キャラクターの為人などを色々と興味深く描いていました。
 この「ヒーリングっどプリキュア」がどういう世界観で、どういう人達を描いているか、という事が非常によく伝わってきた話でした。

 今回の「主役」とも言える、花寺やすこですが、短期間でラテに強く慕われるほどの優しさと思いやりを持っている、という事が上手く描かれていました。
 また、職業が運送ドライバーというのにも驚かされました。プリキュアの母親が肉体労働者というのはシリーズ初ではないでしょうか。
 また、その仕事がきっかけで配偶者の花寺たけしと出会った、という事が少し語られていました。この逸話も描いてほしいものだと思いました。
 あと、プリキュアで女性運送ドライバーが登場したのは、「S☆S」でミズ=シタターレが変装した時以来だよな、と思い、またまた懐かしんだりもしました。

 その花寺やすこが仕事で行った所は、いちご農園でした。農園主は、自分が栽培した、いちごを「自分の子ども」と言うくらい思い入れを持って農業をしています。
 「ふたりは」の時代は、毎年、農業描写が出ていましたが、最近は、「ハピネスチャージ」を最後に見かけなくなりました。
 それだけに、このような描写にも懐かしさと嬉しさを感じました。
 そこに、ダルイゼンが襲撃してくるのですが、農園主を小馬鹿にしたような事を言ったのに対し、花寺やすこは「あなた、人の心を持っているの?」と怒ります。
 このような形で、一般人キャラが敵幹部を糾弾する、という描写はプリキュアではかなり珍しいのでは、と思いました。
 同時に、「あんたそれでも人間か?」「もちろん違うわ。あなたもね」という9年前に見たアニメの会話を思い出したりもしました。

 そのダルイゼンですが、ここに来て、彼の考え方が明示されていました。
 キングビョーゲンに熱愛に近い忠誠心を持つシンドイーネに対し、ダルイゼンは、地球を蝕む事だけに価値観を見出している、という感じです。
 キングビョーゲンに従っているというよりは、自分の目的達成のためにキングビョーゲンに協力している、という意志なのでしょう。
 もう一人のグアイワルについては、まだその心情が描かれていません。それがどうなるのか、そしてこの考えの違う敵幹部三人、という設定が今後どうなるかも楽しみになっています。
 また、先週、シンドイーネが生身の平光ひなたと互角の闘いをしたのに対し、ダルイゼンは、突き飛ばして花寺やすこを気絶させるなど、体術においては、屈強な人間レベルのようです。
 それに加え、エネルギーボールのようなものでの攻撃もできる、という設定でした。

 で、肝心のプリキュアのほうですが、今回も三者三様の人柄がふんだんに描かれていました。
 出勤を出動と良い間違えた平光ひなたが、沢泉ちゆにツッコミを入れられていました。これは、今後の定番になりそうで楽しみです。
 あと、すこやか運送についた途端、沢泉ちゆが、事務所に入っていき、完璧な言葉遣いで花寺やすこに会いたい旨を話していました。
 しっかりした性格に加え、温泉旅館の後継者候補としての社会性を身に着けている、という事なのだろうな、と感心しました。
 一方、平光ひなたですが、皆で走っていちご農園に向かっているとき、足がもつれながらも頑張る花寺のどかをみて、ほんの一瞬だけ、ウルッとなる描写が印象に残りました。
 細かいところでも、本当に各キャラのことを、深くかつ愛情をこめて描いていることに感心させられました。
 また、この足がもつれる場面で、すでに事情を半ば察知していた沢泉ちゆが、ゆっくり来てもいいと提案し、花寺のどかが、その気遣いを傷つけない形で、母親への想いを語りつつ、申し出を断った、という描き方も上手いと思いました。
 また、最後に、花寺やすこにより、花寺のどかが病気で学校に行けていなかった、という設定が沢泉ちゆと平光ひなたに伝えられます。
 このタイミングでこの設定が明かされた、というのも興味深いものがありました。

 というわけで、今回も、最初から最後まで、大変楽しめました。
 次回は、メガネをかけた男性新聞部員の「益子道男」が謎の執念で、花寺のどか=キュアグレース疑惑をスクープしようとする話のようです。
 「5」と「ハピネスチャージ」に出てきた「益子一族」の一人なのでしょうか。
 個性的な男性クラスメートというのもかなり久しぶりの登場です。どんな展開になるか、これまた楽しみにしています。