なかよし2020年2月号

 表紙は17年ぶりくらいの「東京ミュウミュウ」でした。
 一昨年、突然、グラフアートで「東京ミュウミュウ」のグッズが発売され、そこから、あれよあれよという感じで、即売会に「ミュウミュウ」枠ができるなど、存在感が増し、ついに「なかよし」で新シリーズ「オーレ」が連載となったわけです。
 ネットでも、一昨年からファンの方々の活動が目立つようになり、おそらくそれに影響されての事なのでしょう。
 いずれにせよ、長年ファンをやっている身としては、嬉しく思いました。

 そして、今月号から二話読み切りの「東京ミュウミュウ り・たーん」が掲載されました。
 作者の征海さんは、「未亜」を「美亜」と改名されていました。
 話のほうですが、前半部分は、「東京ミュウミュウ」の世界観の説明みたいな感じで、えらく高い場所から俯瞰して描いているような感じでした。
 その後、青山が留学から戻ってくる、という展開になります。
 それにあわせたのか、「元部下」である、キッシュ・パイ・タルトも地球に戻ってきます。
 そして、桃宮いちごを巡ってのキッシュと青山の対立が描かれていました。

 ミュウミュウ六人やカフェミュウミュウ三人の人物描写がややあっさりしていたのに対し、青山の描写は非常に凝っていました。
 18年前は、漫画もアニメも、最後は「ディープブルー=青山」の内部での人格の主導権争いが発生し、最後は「青山」が勝利してハッピーエンド、となっていました。
 その後、留学したという設定になり、漫画版「あらもーど」では青山は描かれていません。
 その青山を「ディープブルーの記憶を持ち、それを前提で、キッシュたちに接する一方で、青山として桃宮いちごに接する」という設定で描いていました。
 その結果、キッシュ相手には「かつての主」として横柄に接し「いちごはボクの猫だからな」発言を連発していました。
 ディープブルーの記憶を持ちつつ、普通の人間として生活をしているのなら、かつて多大な迷惑をかけたキッシュに詫びの一言でもあっていいのでは、と思うのですが、そんな事はまったくありません。
 一方で、キッシュと別れて山手線に乗ると、混んでいる車内で、桃宮いちごに「顎クイ」して、「いちごは、ぼくだけの猫だからな」と言い出す始末です。

 18年前の漫画やアニメでも、端々ではこのような「DV夫属性」が描かれていました。
 しかしながら、あくまでも表向きは、「容姿端麗、文武両道で優しいヒロインの彼氏」というキャラを演じていました。
 本人の述懐でも、自分は「いい子を演じていた」的なものがありました。
 しかし、「り・たーん」の青山は、完全にその「仮面」を脱ぎ捨てています。
 18年経って初めて、青山が「完全体」になった、という感じでした。

 二年前の正月休みに、ひょんなことから、このブログで12年ぶりの「東京ミュウミュウ感想」となる蒼の騎士の存在意義を書いたものでした。
 それを書いたときは、まさか2年後の「なかよし」に征海さんが「東京ミュウミュウ」を描き、しかもそこで自分が解釈した以上に、本性を露わにした青山が描かれるなどとは、夢にも思いませんでした。
 生きていると、色々と面白いことがあるな、と思った次第です。

 次回の後編では、何が描かれるのでしょうか。
 パイやタルトにも明かさなかった、キッシュの「作戦」が気になるところです。
 もし、仮に、本性を出した青山に愛想をつかした桃宮いちごが、青山を振ってキッシュとくっつく、などという展開になったら、国内外に衝撃が走る事、間違いありません。
 さすがに公式でそこまでやることはないか…と思いつつもちょっと期待しつつ、2月3日を楽しみにしています。

 「東京ミュウミュウ オーレ!」のほうは、新キャラ・神田龍成が登場した話でした。
 前段ではミュウミュウになってしまった事や猫耳が出ることにストイックに悩む渋谷葵と、能力を最大限に活かし、日常生活である水泳部で世界記録を出さないかが心配、などと言う代々木静という、二人のミュウミュウ観の違いが面白く描かれていると思いました。
 この代々木静というキャラは、藍沢みんとのツッコミと、碧川れたすの水属性と、藤原ざくろの完璧超人性兼リーダーシップを併せ持っている感じがあります。
 そして、今回出てきた神田龍成は、思い切り、黄歩鈴の立ち位置なわけでた。
 となると、残る二人のミュウミュウがどんなキャラクターなのか、余計気になっています。
 敵キャラの設定も色々と凝っており、次回以降も目が離せません。

 「スタートゥインクルプリキュア」は、皆で初詣をして、正月遊びをして、最後は遼じいのプラネタリウムで星を見て、皆で「オリジナル星座」を作る、という話でした。
 ほのぼのとした正月描写と、シリーズの原点である、「星のイマジネーション」を取り入れて、丁寧にコミカライズしていました。
 同時に、以前のシリーズで描いていた、もっと、漫画ならではのキャラの個性を描いたり、時にはアニメのずれを正すような話もまた見たいものだ、とも思いました。
 次回作「ヒーリングっとプリキュア」が、アニメを活かしつつ、上北さんならではのキャラ描写が楽しめるシリーズになることを願っています。