いろいろな点で、極めて不自然な話でした。
商業的な都合もあるのでしょうが、ちょっと無理がありすぎました。
あと、主題についても、余計なものを詰め込みすぎて、せっかくの羽衣ララ誕生日話が薄れてしまったような感じで、残念でした。
とりあえず、この話を見てわかった事は、ユニのプリキュアデビューは本来は7月だったのが、何らかの事情で6月に前倒しされた、という事でした。
その結果、ユニがプリキュアになる前という設定で今回の話が作られ、仕方ないので戦闘だけはユニを追加した、という事は明白な展開でした。
なぜそんな急に前倒しをしたのかが非常に気になるところです。急遽、アイワーンを「六人目」にすることにしたのだろうか、などと憶測しました。
本筋のほうですが、羽衣ララの誕生日話と、星奈陽一話を同時にやったのは、やはり盛りすぎだった、と率直に思いました。
あと、星奈陽一が家族をほったらかして年364日は家にいない、という設定を詳細に語るのもどうかと思いました。
もちろん、プリキュアシリーズにおいて、「基本的に両親もしくは片方の親が家にいない」という設定が多々あるのは重々承知しています。
何しろ、一番最初の作品である「ふたりはプリキュア」において、雪城ほのかの両親が、ほとんど日本にいない、という設定だったわけです。ある意味、プリキュアの伝統とも言えます。
加えて言えば、多くのプリキュアは、今回のような「仕事で世界中を飛び回っている」を筆頭に、闇堕ち・死別・離別・そもそも設定されていない、などの理由で、日頃から両親と暮らしていません。
15年間のなかで、すべてのプリキュアが日常で両親と暮らしている、と設定されてたのは「ふたりはプリキュアSplash☆Star」しかありません。
そう考えれば、今回の設定はプリキュア的には極めて自然なわけです。
ただ一方で、今回のように、同居していた両親が別々に暮らす過程をここまで細かく描いていたのは、これまでありませんでした。
さらに、その内容は無理がありすぎました。
強いて好意的に解釈すれば、交付金削減により、自分の好きな研究ができないという大学教員の現状を描いた、話、とも解釈できます。
とはいえ、妻子ある身で、大学を去り、一年のほとんどを家から離れて、研究活動をする、というのは非常識であると言わざるを得ません。しかも、その研究対象は、ネッシーや河童などの「ユーマ」なわけです。
民俗学的な立場で研究するならともかく、それらを実在すると信じて、調査・研究するなど、あやしげな「ニセ科学」にハマってしまったとしか解釈できません。
傍から見れば、変な迷信に染まった父親を母親と娘が追い出し、裁判所の調停によって義務付けられた年に一回だけの「面会日」だから家に迎えてバーベキューをやった話、としか思えませんでした。
あと、ノットレイダーに取り込まれた人は、普段持っている自分の夢や想いを否定していました。しかし、今回取り込まれた星奈春吉は、息子の陽一が家を出てからずっと思い悩んでいる心情を率直に語っている、というのもこの話を象徴していると思いました。
あと、極めて個人的な理由ですが、「息子の行為と残された家族を見て『自分の育て方が間違っていた』と悲しむ老父」という経験を数年前にしています。
それだけに、見ていて辛いものがありました。
しかも、その星奈陽一の設定ばかり描いた結果、せっかくの「羽衣ララ誕生日」がほとんど描かれずに終わってしまいました。
2つの設定を同時に描くのは悪くないと思うのですが、完全に比重が間違っていました。
というわけで、シリーズ構成における位置づけでも、一つの話の設定としても、無理がありすぎる話だった、というのが率直な感想でした。
次回は、ユニの歓迎会話です。ただ、どちらかと言えば、メインはフワになるようです。
一人増えたプリキュアチームが早く仲良くなってほしいものだと楽しみにしています。