なかよし2017年4月号「プリキュアアラモード」

 琴爪ゆかりと剣城あきらの初登場回でした。
 宇佐美いちかが剣城あきらに「一目惚れ」するところから始まります。
 そして、告白するために手作りのチョコに愛のメッセージを入れて渡しに行こうとしたら、剣城あきらは琴爪ゆかりと「いちゃいちゃ」していました。
 「彼女がいた」と思って、挫折しかけた宇佐美いちかですが、立神あおいの励ましもあって、勇気を出してチョコをわたします。

 ところが、そのチョコを琴爪ゆかりが横取りし、さらに「あきらには命かけて大切にしている人がいてね。わたしよりも何十倍ステキな子」と、自分が「彼女」でないことを明かします。
 そこに、剣城みくが現れ、「おねえちゃーん」と声をかける事で、剣城あきらが女性である事がわかる、というオチになりました。
 一目惚れ→ステキな彼女がいた→めげずに告白したら同性だった、という華麗な二段オチが非常に楽しめた話でした。

 冒頭のチョコ作成では、三人の役割分担の描き方が上手く描かれていました。
 そして、告白シーンでは、琴爪ゆかりが大活躍していました。
 ベンチで剣城あきらと雑談していたのですが、告白しに来た宇佐美いちかにいち早く気づき、恋人であるかのような振る舞いを始めます。ここで、「いちゃいちゃ」という効果音を使った事には感心させられました。
 それを見て諦めかける宇佐美いちかに対し、立神あおいが懸命に元気づけます。一方で、有栖川ひまりは同じ動作はしますが、応援の言葉は一言も話すことができません。

 そして、二人の応援もあってチョコを渡すのですが、その場で食べようとした剣城あきらから、琴爪ゆかりがチョコを奪います。
 そして、中に入っているクッキーに書かれた「愛の告白」を読み、「いくら、あきらが優しいからって、あなたのこの気持ち、受けいれてもらえるとは期待しないことね」などと、あたかも、「すでに自分という彼女がいる」という感じで話します。
 それを見て、隠れて見ている立神あおいは「ヤバイ!いきなり修羅場っぽくね」と驚き、有栖川ひまりは「負けないで、いちかちゃんっっ」とひたすら応援していました。
 その後押しもあり、宇佐美いちかが「わ…わたし、真剣なんです。だから…だから…」と頑張って対抗意識を伝えます。
 すると琴爪ゆかりは、剣城あきらには、自分より何十倍もステキな大切な子がいる、とあっさり「自分は彼女ではなく、本命はべつにいる」という話をします。
 その不可解な言動に立神あおいと有栖川ひまりは驚きますが、宇佐美いちかはその「本命の彼女」への対抗心を口にしました。
 するとそこに、剣城みくが「おねえちゃーん」と言って現れ、剣城あきらと抱き合います。
 それで初めて剣城あきらが女性だと知った宇佐美いちかは目をまわし、立神あおいはひっくり返っていました。

 それまでずっと「上から目線」的な表情をしていた琴爪ゆかりですが、ここで初めて優しそうな笑顔を見せ「いちかってほんと面白い!それに真っ直ぐな人ってキライじゃないわ」

 そして、宇佐美いちかが涙目で「あ、あ、あなたは、全部わかってて、わたしのこと、もてあそんだのですか~~~!?」と言います。
 すると、宇佐美いちかを「顎クイ」しながら「うふふ、とってもヒマで困っていたから」とj平然と返していました。
 そして、剣城あきらは、みくと二人でチョコを食べます。チョコの中から英語で「告白文」が書かれているクッキーを見て、剣城みくが「おねえちゃん、これ何て読むの?」と尋ねると、頼まれてもいないのに琴爪ゆかりが「わたしが読み方を教えてあげる」と言います。
 それを見た宇佐美いちかが大慌てでチョコを回収します。その様子を剣城姉妹はびっくりしている一方、琴爪ゆかりはクスクス笑っていました。
 一方、立神あおいは「告白チョコでサプライズさせるつもりが、逆に…」と言い、それを受けて有栖川ひまりが「…なんか、いろいろすごいサプライズでした…」と二人で驚いていました。

 先月号と比べると、中学生トリオが菓子作りでも会話でも、非常に馴染んでいったな、と思いました。こうやって、だんだんとチームが築かれていくのだな、と楽しく読めました。
 そして、今月号な何よりも琴爪ゆかりでした。猫という動物は小動物をつかまえると本能的に「もて遊ぶ」のですが、今回の彼女の言動は、その「猫のもて遊び」そのものでした。
 告白しにきた宇佐美いちかを見るや、わざと剣城あきらと「いちゃいちゃ」してみせたり、あたかも自分が彼女であるかのようなふりして「修羅場」を演出したり、遠回しに剣城みくの存在だけを告げる一方、彼女が女性である事はつげない、というあたり、完全に宇佐美いちかを、もて遊んでいました。
 その間の台詞回し、表情の変遷とも、非常に面白く描かれていました。
 そして、「もて遊んでいたのですか~!?」に対し、「顎クイ」しながら微笑む描写は強く印象に残りました。
 これまでのプリキュアにも色々な「先輩キャラ」がいましたが、このような「小悪魔的お姉さま」キャラは全く異色です。これから、彼女を上北さんがどのように描くのか、非常に楽しみです。