上北ふたごさんによる、映画版の漫画化です。感想を端的に言うと、「やはりプリキュアの面白さは戦いでなく人間ドラマだ」となりました。なかよし本誌であれだけ各キャラをうまく描いている上北さんをもってすら、「ひたすら戦いが続くだけ」という脚本を漫画化すると、平凡な印象の作品になってしまいます。
この話で最も印象に残ったのは、異世界の勇者(?)「スクエア」でした。他人の力を借りるのが気に食わないらしく、度ごとにプリキュアにつっかかります。そしてついになぎさがブチ切れて外に出て行ってしまい、そこを襲撃されたため、宝物は奪われるはひかりは怪我するわと大変な事になります。
で、その時「スクエア」が何をしていたかと言うと、蝙蝠に襲われて飛ばされ差し出したほのかの手を払いのけたのと、宝物が奪われる時に「やめろ」と言っただけ。そのくせ、戦いが終わると、「だから言ったじゃないか」などと偉そうにプリキュア達を糾弾します。
その後も彼は「その他大勢」の一人的な「活躍」を見せるだけ。同じ「勇者」でも宝物奪還に協力した「マーキーズ」のほうが、よほど役に立っています。結論だけ言うと、この「スクエア」がいなければ、最初の襲撃の時にプリキュアとルミナスで魔女を撃退して、あっさり終わっていたでしょう。
とにかく、上北さんに他人の脚本で描き下ろしをさせた本を出す暇があるのなら、なかよし本誌のページ数を増やすなり、連載された話を全て収録した単行本を出すなりしてほしいものです。