紅城(あかぎ)トワの人間界デビュー話でした。
「トワイライト」として行った事の罪の意識に苛まれ、慣れない人間界で苦労し、自分の無力感に再び絶望しかけます。
それを意外にも、絵本作家兼ノーブル学園長の望月はるが救った、という展開でした。
一方で、ロックがディスピアによって抜擢され、さらに戦闘後に「成長」するという敵方のほうでも意外な展開となっていました。
紅城トワとミス=シャムールの再会から始まります。ここで、ミス=シャムールは、紅城トワが立派なレディに成長した事を喜んでいました。
さらに、その後、街へ出た紅城トワが住宅展示場で、「お城をください。メイドは三人でいいです」と言う、という描写もありました。
紅城トワには「トワイライト」としての記憶は全て残っています。
それを考えると、ディスピアはトワイライトに多数のメイドをつけて身の回りの世話をさせていた事がわかります。
あわせて、ミス=シャムールが感嘆するほどのレディとして成長していたわけです。
これらから考えると、ディスピアはトワイライトに対してプリンセスとしての生活環境を整え、それにふさわしい教育をしていた、という事になります。
これは、ディスピアの「正体」に関する伏線のようにも思えるのですが、考え過ぎでしょうか。
さて、プリキュア三人と七瀬ゆいは、この世界に来てから寮の引きこもっている紅城トワを元気づけようと、遊びに誘います。
ここでは、プリクラを皆で取る際に、少々複雑な表情で、おちゃらけたポーズを取る、海藤みなみが強く印象に残りました。
しかしながら、罪の意識に苛まれている紅城トワはこの状況を楽しめません。ドーナツ屋でその感情が爆発してしまい、一人で街なかをあてもなくさまよい始めます。
しかし、こちらの世界の事は何もわからないため、まず最初に車道を歩いて運転手や警官に怒られます。
さらに先述したように、住宅展示場で城を買おうとします。この時の独り言を見ると、ディスダークにも「お金」が存在しており、紅城トワも貨幣経済を理解している事が分かります。
向こうの世界で、「トワイライト」自らお金を支払う機会があったとも思えないのですが、これも、ディスピアの教育の賜物なのでしょうか。
そして、お金もなく、八百屋でバイト(?)しようとするも年齢を理由に断られ、ベンチで無力感に苛まれている時に、望月ゆめに声をかけられ、おやつをおごってもらう、という流れになりました。
話の最後でわかるように、学園長である望月ゆめは、以前から、紅城トワが寮内に「不法滞在」している事は知っていたようです。
という事は、これは偶然の出会いを装った「面接」だったのでは、と思いました。
一方、ディスダークでは、前回、紅城トワの攻撃で傷を負ったディスピアが療養を宣言し、不在時の代行をロックに依頼していました。
以前からロックを「最高幹部」とみなしていたのか、それとも、ここ数ヶ月におけるシャットの「トワイライト推し」が原因でこのような「差別化」が行われたのか、と気になりました。
そして、ロックが夢が浜に行くと、いきなり、紅城トワと望月ゆめが歩いているところに出くわします。
そこで会話になるのですが、ロックは「トワイライト」と呼び捨て、タメ口になっていました。紅城トワは以前と変わらないような口調で「ロック」と呼び、話しかたもさほど変わっていませんでした。
シャットと「再会」した時はどうなるのだろうか、と気になりました。
闘いの前半は、紅城トワの新技お披露目会でした。その後、ロックがディスピアに与えられた力でゼツボーグをパワーアップさせて形勢逆転するも、後から参戦したプリキュア三人の加勢で再度逆転します。そして、紅城トワがトドメをさしました。
なお、この助けに行く場面で、皆で下り坂を歩いているなか、天ノ川きららだけが、公園で行われている戦闘に気づき、皆を呼んだ、という描写は面白いと思いました。
また、四人が集まった時に、決め台詞とポーズを取ります。「強く」「やさしく」「美しく」のあと、紅城トワの番になりました。そこで、「Go!」とだけ言ったのは、ちょっと笑いました。
闘いが終わり、寮に戻った五人は、学園長に呼び出されます。ここで、海藤みなみすらこれまで学園長と会ったことがない、という設定はかなり無理があると思いました。
そして、紅城トワと「驚きの再会」になるのですが、同時に春野はるかと七瀬ゆいが「望月ゆめ先生!」と驚いたので、なんか妙な感じになってしまいました。
今のところ、この「学園長が絵本作家」設定は、空回りしているように感じます。
そして、学園長の勧めもあり、紅城トワは無事、ノーブル学園の生徒になることができました。
過去のシリーズでも似たような展開はありました。とはいえ、これまでの「異世界からの転入生」には、「スポンサー」がいたり、この世界で自力で大金を稼ぐ能力があったりしました。
それに対し、紅城トワは話の前半でも描かれたように、正真正銘の一文無しです。望月ゆめもそれを知っているわけです。
もしかしたら、闘いが終わり、復興したホープキングダムに学費の請求書が送りつけられるのでは、などと思ってしまいました。
一方、ディスダークでは、ディスピアの玉座についたロックが「変身」して青年に成長します。てっきり素顔が見られると思ったのですが、顔の部分は前のままでした。
紅城トワの葛藤と慣れない人間界での奇行が話の中心でした。
そのなかで、彼女をいろいろ気遣った、春野はるかをはじめとする四人と妖精の描写が上手く描かれていたと思いました。
プリクラの写真などは、一瞬だけしか映りませんでしたが、各キャラの表情が丁寧に描かれており、感心させられました。
また、七瀬ゆいがすっかり「変身はしないプリキュア」という感じで、このグループになくてはならない一人として描かれているのも楽しめました。
一方、敵方のほうでも、「ロックの急成長」という意外な展開がありました。今後、シャットがどのように動くかも含め、こちらも目が離せません。
次回は、同室・同クラスになった天ノ川きららと紅城トワが張り合ったり仲良くなったりする話のようです。
紅城トワがノーブル学園の生徒たちに対し、どのような言動をとるのか、天ノ川きららがどう対処するのか、今から非常に楽しみです。