クローズ退場話でした。
敵幹部がプリキュアと闘って死亡するのはかなり久しぶりです。それだけに、驚いたのと同時に、往時のシリーズを思い出し、懐かしさみたいなものをおぼえました。
また、戦闘において、七瀬ゆいが非常に重要な役割を果たした話でした。
ここ三年ほど、「プリキュアの正体を知って協力する一般人」が出ていますが、過去二年とくらべても、その重要度はかなり上でした。
前回の続きで、ディスピアが空中に現れたところから始まりました。
ラスボスの出現におののく春野はるかですが、その一方で天ノ川きららは、ちょっと驚いた後に笑顔となり、「あの人をやっつけたら、ハッピーエンドになるんだよね。これってビッグチャンスじゃん」と言って、いきなり「トゥインクル・ハミング」で攻撃をしかけます。
この11年、いろいろな形で、プリキュアとラスボスの「初対面」はありましたが、顔を見るやいなや、いきなり必殺技を仕掛けたのは、彼女が初めてでしょう。彼女の個性を非常に印象深い形で描いていると感心させられました。
もちろん、攻撃はきかず、ディスピアは反撃もせず、クローズを制裁しようとします。しかし、彼の「「これが本当に最後」という懇願を聞き入れます。
自分の作った「絶望の檻」に、クローズとプリキュア、さらには妖精と七瀬ゆいまで送り込みました。ここは、ディスダークの力が増幅する場所だそうです。
これを見た時、えらく部下に情が厚いラスボスだな、と思いました。
その「絶望の檻」に、七瀬ゆいと妖精二人は同じ場所に飛ばされました。
一番最初に意識を取り戻したのは七瀬ゆいでした。そして、パフの「お兄ちゃん、クッキーもう一枚食べたい」という寝言を聞きます。
一瞬、その寝言の内容に微笑んだ後、彼女がしゃべった事に驚きます。
さらに、アロマも七瀬ゆいに気づかずに話しかけ、後から気づいてごまかそうとします。
ここで、二人して、ちょっと邪悪な表情で声を合わせて「しまったパフ」「しまったロマ」と言ったところ、並びに、パフがなぜか猫の真似をし、七瀬ゆいにに「パフちゃん、猫だったの?」と言われて、「パフは猫じゃないパフ」と自ら正体(?)を明かす場面は、大いに楽しめました。
その後、妖精を介して七瀬ゆいとカナタ王子が会話をしたあと、ゼツボーグの襲撃がありました。
クローズが春野はるかと一対一で闘えるよう、他の三人にゼツボーグを差し向けた、というわけないのでしょう。
この話の冒頭、ディスピアは、プリキュア三人と七瀬ゆいが並んでいる所に現れ、「お前たちがプリキュアか」と言っていました。その後の行動を見る限り、もしかして、七瀬ゆいもプリキュアの一人と勘違いしたのだろうか、と思いました。
そして、闘いが始まります。ちなみに、海藤みなみが飛ばされた場所は海で、天ノ川きららの飛ばされた場所は星がきらめいていました。
そのため、二人とも、背景の効果で、動きがより映えわたっていました。
この舞台設定を見た時は、部下のみならず、プリキュアにまで「最適の舞台設定」をした、ディスピアの気配りに驚かされました。
一方、クローズは、一回りくらい体が大きくなり、翼が生えるというバージョンアップをして、春野はるかに挑みます。
そこで、回想シーンまで出して、第1話で春野はるかがプリキュアに変身した事に対する恨み節を語っていました。
そして、パワーアップもあって、春野はるかを圧倒しますが、そこに、ゼツボーグを倒した二人が現れます。
二人共、変化したクローズの姿に驚きます。ここで、天ノ川きららが「なるほど…よくわからないけど、まずい状況だということはわかったわ」という言い回しも面白いと思いました。
そして3対1の闘いになると、クローズはさらなる変身をし、巨大な鳥になりました。これが本来の姿なのでしょうか。
そして三人を圧倒します。そこに現れたのが、七瀬ゆいでした。
激しい爆発が起きている中、おそれもせずに戦闘の場所に向かいます。そして、クローズが飛ばす羽をに当たりそうな春野はるかを身を挺して助けます。
クローズの技の出し方を見ると、飛びついて場所を変えるくらいでは、よけられないシチュエーションです。もしかして、七瀬ゆいには、本人も気づかない特別な能力が秘められているのでは、などと思いました。
そして、先ほど妖精から聞いた、第1話で助けてもらった事のお礼を言ったあと、自分の「夢」で力添えできないか、と言います。
そして、二人が手を合わせると、海藤みなみも手を重ね、「海藤みなみとして、キュアマーメイドとして、ディスダークと闘う!」と言いました。
続いて、天ノ川きららが、「キュアトィンクルとしては、ここは乗っからないわけにはいかないわね」と言ってさらに手を重ねました。
この言い回しも面白いと思いました。つまり、「天ノ川きららとして、乗る気はない」というわけです。このような場面でも「公私の区別」をしっかり表明している彼女、並びに、それを引き立たせる台詞まわしに感心させられました。
そして、四人で手をつなぎ、「夢の力」でクローズをたじろかせた後、新アイテムを使った新技で勝利をしました。クローズは最後に「ディスピアさまぁ!」と言って消滅しました。
勝利の後、春野はるかは辛そうな表情を見せていました。これも、非常に印象に残りました。
そして、ノーブル学園に戻り、改めて、春野はるかは七瀬ゆいに正体を隠していた事をわびます。
それに対し、七瀬ゆいは、春野はるかの鼻を軽くさわったあと、「はるかちゃんが大変なのに、何も知らないほうがいやだよ」と言い、二人で笑いあいました。
そのあと、三人は変身を解き、学園に戻りました。
続いて、ディスピアが登場します。空から落ちてきた、クローズの羽を掴み、「プリキュア…」と言いました。そこで話は終わりました。
プリキュアと初の対面となったディスピアですが、その人のよさに驚かされました。
前回、「これが最後」と言いながら、クローズにわざわざ「絶望の檻」まで作って「再チャレンジ」の機会を与えたわけです。
さらに、プリキュアに対しても、彼女たちのイメージにあった戦闘場所を用意してゼツボーグと闘わせていました。
また、クローズの死を知った時も、プリキュアへの怒りをつぶやき、彼の事は批判しませんでした。このあたりも、これまでのボスキャラと違います。
もっとも、ここ二年ほど「当初、ラスボスとされた人は元々善人で、裏に黒幕がいる」という展開が続いています。もしかしたら、これはディスピアも元々は善人だった、という含みがあるのかも、などと思いました。
さて今回、クローズが消滅したのですが、プリキュアに倒されて敵幹部が死亡、というのは「フレッシュ」最終決戦のノーザとクライン以来です。最終決戦を除けば、その前の年の「5GoGo」以来です。
それ以降は、「ドキドキ」を除けば、敵幹部は最終回で洗脳が解けて元に戻っていました。また、「ドキドキ」のジコチュートリオも、一旦諦めて去る、という形をとっていました。
ここ何年かの「敵幹部が死なない」路線も一理あるとは思います。とはいえ、このような形のほうが、敵幹部の「本気度」はしっかり描けると、今回のクローズを見て思いました。
あと、最終形態が鳥だったわけですが、他の二人はどうなるのだろうか、と思いました。ロックはきぐるみのままコウモリになりそうです。シャットはキャラ的には爬虫類系かと予想しましたが、果たしてどうなるのでしょうか。
そして今回、プリキュア側では、七瀬ゆいが一番目立っていました。
これまで、出番はあるものの、あまり日常描写がなかったので、どんな為人なのか今ひとつわかりませんでした。
今回の、その外見と裏腹に、かなり度量と度胸のあるキャラだと思いました。
今後、彼女がプリキュアになるのか、協力者になるのか、いずれとも違う道を歩むか現時点では分かりません。ただ、いずれにしても、今後、存在感が高くなっていきそうだな、と思いました。
また、「主役」を譲ったものの、初対面のディスピアにいきなり必殺技をかまして「ハッピーエンド」にしようとしたり、「キュアトィンクルとしては」と言って、闘いと本業の区別を示唆する発言をするなど、毎度のことながら、随所で個性を目立たせていた天ノ川きららの描写にも感心させられました。
次回は、久々の天ノ川きららによる芸能活動話です。予告ではライバル的存在のキャラも個性が強そうに見えました。どんな展開になるか、楽しみです。