Hapiness第1話

 これまでの「プリキュア第1話」のパターンとかなり違っていました。
 特に、「主役」である愛乃めぐみではなく、白雪ひめを中心に描いていた、というのは興味深く思いました。
 その設定・描写に驚かされた一方で、さりげない描写を色々楽しめた話でもありました。

 冒頭、いきなり、「敵のボス」である、クイーンミラージュのアップから始まりました。
 そして、部下たちを鼓舞しています。
 女王を筆頭に、幹部たちも、容姿端麗なキャラで固められていました。
 また、その「幻影帝国」ですが、「悪の総本山」らしい禍々しさは一切ありません。クイーンの居城は、浦安の遊園地にあるような城です。また、その周囲には星の形をしたマスコットなど、可愛らしいものが多々ありました。
 この「敵本部から始まる」および、「そこが建物・人間とも悪に見えない」という所から、まず驚かされました。
 さらに、クイーンミラージュは、OPに二度出てきます。うち最初の登場場面は、かなり含みを持つ描写でした。

 続いて、戦闘シーンになりました。白雪ひめが闘っているのですが、敵に全く歯が立ちません。
 「ハートキャッチ」において、初変身直後の、つぼみが逃げまわり「史上最弱のプリキュア」と呼ばれた事がありました。
 しかしながら、これは自分が得た力を把握していなかった、という意味合いもありました。
 それに対し、白雪ひめの場合、プリキュアになった時に得た力を理解しており、必殺技の出し方も知っています。
 にも関わらず、これまで連戦連敗との事ですから、「真の史上最弱のプリキュア」と言えるでしょう。
 結局、空から現れたキュアフォーチュンが代わりにサイアークを倒します。
 白雪ひめは礼を言いますが、思いっきり厳しい反応をされてしまいます。その話っぷりに呼ぶと、どうやら、幻影帝国が侵略を始めた原因は、白雪ひめにあるような感じでした。

 OP終了後に、愛乃めぐみが登場しました。プリキュアの歌(?)を唄いながら、通学しています。
 季節は、桜が満開の新学期、という感じでした。この後も、今回の話は桜が描かれており、それがいい効果を出していました。
 続いて、現在の住居である母国の大使館でいじけている白雪ひめと、それをたしなめる妖精のリボン、さらには、新たなプリキュアの素である「愛の結晶」を与える、「ブルー」という青年が描かれます。
 ここでも、白雪ひめの、ちょっと変わった「友達観」並びに、それに通じる彼女の人柄が面白く描かれていました。
 一方、愛乃めぐみの家も描かれます。そこそこ高層のマンションで、帰宅したら母親の愛乃かおりが、寝間着にカーディガンを羽織った格好で出迎えていました。
 そして、母親を気遣うような感じで、愛乃めぐみが買い物に行くと言います。もしかすると、愛乃かおりは、病弱設定なのだろうか、と思いました。

 愛乃めぐみが出かけたのと同じ頃、白雪ひめは、闘いでもないのにプリキュアに変身して街に出ていました。
 そして、先ほど貰った「愛の結晶」をいきなり街中に放り投げ、「これが当たった子が友達よ」などと言います。
 それが愛乃めぐみに当たると、今度は、その後をつけはじめました。
 そのまま、買い物をしたり、クラスメートの大森ゆうこの家である弁当屋で飴を買ったり、川の中に落ちた帽子を拾ったりする愛乃めぐみを、常に物陰から見ています。
 もっとも隠れて見ながら、「マジかよ、あの子、男子と話している!」などと叫んだりしていました。
 そのように、隠れて愛乃めぐみを尾行しているだけの、白雪ひめですが、リボンに押され、愛乃めぐみの前に現れます。
 この直前の、春風を感じている、愛乃めぐみの描写は、短いながら、印象に残りました。
 それはともかく、愛乃めぐみに気づかれた、白雪ひめは、緊張してまともに話せません。
 ところが、そのファッションセンスの良さを褒められると、一転してマイペースになり、熱くファッションの事を語り始めました。
 そして、それに感動した、愛乃めぐみが「師匠!」と呼んだ事がきっかけで、無事、友達になることができました。
 すると、白雪姫は唐突に「めぐみは、プリキュアね」と「指名」しました。

 そこに、幻影帝国幹部のナマケルダが現れ、先ほど、愛乃めぐみに帽子を拾ってもらった少女を「サイアーク」にします。
 昨年に続き、「人間ベース」ですが、今回は、特に人間の負の感情の類は必要なく、とりあえず、通りがかった人をサイアークにする、という感じでした。
 白雪ひめは変身して闘いますが、最初の時と同様、全然歯が立ちません。
 トドメを刺そうと近寄るサイアークの前に、愛乃めぐみが立ちふさがりました。そして、先ほど白雪ひめが投げた「愛の結晶」が反応し、プリキュアの変身グッズになります。
 そして、変身し、パンチを受け止めると、サイアークは後退します。初変身で、既に白雪ひめの能力を上回った、という事でしょうか。
 続いて、「不幸はここまで。このキュアラブリーがみんなの幸せ取り戻すんだから」と言った所で次回への引きとなりました。
 余談ですが、最後の所の台詞を、最初「今日はここまで」と聞き間違え、「こんなメタな台詞を言うんだ、最後まで斬新だな」などと勘違いしてしまいました。

 冒頭から、斬新な描写を連発し、そこだけでも強く印象に残りました。
 キャラクターのほうですが、「主役」の愛乃めぐみについては、普通にいい子なのと、母親の設定くらいしか描かれていませんでした。
 その一方で、白雪ひめについては、そのユニークな人柄・設定を様々な形で描いていました。
 プリキュアとしての弱さや、「お姫様」ならではのワガママさなどを、分かりやすく描いていました。
 特に、「友達探し」のために、プリキュアに変身し、そしてやった事が「愛の結晶を放り投げる」だったという型破りぶりは凄いと思いました。
 また、それまで物陰に隠れっぱなしだったり、愛乃めぐみを見てもまともに話せなかったのが、ファッションの話題になると、途端に自信満々かつ饒舌になる、という描き方も印象に残りました。
 さらに、細かい台詞まわしなども、かなり工夫されていると思いました。
 このままだと、かなりキャラクターバランスがへだたるのでは、とも思いました。次回は、愛乃めぐみが中心で描かれるのでしょうか。

 あと、そのデフォルメの仕方に始まり、敵に戦闘員がいるところ、サイアーク浄化の描写など、様々な点で「ハートキャッチ」を継承している描写が多いと思いました。
 監督さんが同じ人という事もあるのでしょうか。
 あの名作と比較対象になるのは大変だと思いますが、ぜひとも、いい所を継承する一方で、独自の良さも出して、いい作品になってほしいものだと思いました。
 また、EDですが、途中で「GoGo」のOPと同じ文言が入っていたのが妙に気になりました。単なる偶然なのでしょうか。あと、最後の所で林立していた風力発電が、妙に印象に残りました。
 あと、二人だけでEDをやっていましたが、これは、フォーチュンが仲間になり、ハニーが変身するのが夏以降、ということなのだろうか、と思いました。それとも、加入と同時に、EDの絵が変わったりスルのでしょうか。そのあたりも興味を持てました。
 次回は、ハピネスチャージプリキュアの結成および、初勝利の話のようです。二人のバランスなども含め、どのように描かれるのか、興味津々です。