Yes!第30話

 題名はミルク云々でしたが、実質的な主題は「アラクネア退場」でした。
 OP終了後は、ナイトメア本社の廊下が描かれます。そこで黒仮面を求めるアラクネアがカワリーノを探す、という所から始まります。
 ギリンマの場合は、ブンビーを通じて、解雇をちらつかせての半強制的な黒仮面着用でした。対してアラクネアの場合は、カワリーノが第27話でわざと彼女の作戦をほめ、さらなる作戦を伝授するなどしていました。その作戦が失敗し、プライドと愛社精神で自らを追い詰めたアラクネアは、自らの意思で黒仮面を申請せざるをえなくなります。このあたり、カワリーノの計画のうちなのでしょう。そして、その申請を受けたカワリーノは、わざと、「直属の上司を通せ」だの「お勧めできない」だのと断るふりをし、より一層アラクネアを追い詰めます。そして、最後はわざと落とすフリをして、黒仮面カードを拾わせる、という念の入れようでした。

 こうやって、巧妙に黒仮面着用に追い込まされたアラクネアを影で見ていたブンビーは心配し、ナッツハウス近くに登場したアラクネアの所に現れて説得まで試みます。対するアラクネアは「ギリンマの時は」とか「部署の人数が減るのを心配しているだけでしょう」などと反論。それに対し、ブンビーが「それもあるが・・・」などと言葉に詰まる、というのがいいです。
 結局、ブンビーの懸命の説得もきかず、アラクネアは死を賭しての戦いに挑むわけです。このあたりのアラクネアの心情・ブンビーの部下への思い・カワリーノの冷酷さが、巧く描かれていると思いました。
 一方、「本来の主題」であるのぞみとミルクの喧嘩および和解話ですが、ここ数回で馴染んだミルクを描いておいて、いまさら和解話と言われても、という感じです。やるならむしろ、ミルク登場から三回目くらいでやっておくネタだったのでは、とも思いました。
 まあ、営業的な関係で、「強大な敵相手にドリームトーチ初登場」→「シンフォニーセットを一人ずつ披露」→「トーチ+シンフォニー+ミルクで強敵を倒す」という展開にする必要があったので、このような順序になったのでしょう。
 ただ、今回の喧嘩の描き方は面白いと思いました。いつもの「食い物の恨み」から発展します。これだけなら、既に一ヶ月以上のつきあいもあり、予定調和になりそうな感じです。ところが、のぞみがパルミエ王国に対する批判めいた発言をした瞬間、ミルクがキレて、のぞみの資質を全否定するような発言をします。つまり、のぞみの発言が「愛国者」であるミルクの逆鱗にふれた、という事でしょう。
 このあたりのミルクの「愛国心」描写には、アラクネアの「愛社精神」描写に近いものを感じました。
 そして、のぞみは帰宅してベッドの上で自己嫌悪に陥り、ドリームコレットを外したりします。一方、ミルクも部屋に引きこもったふりをしながら、様子をうかがいます。ここで、かれんがミルクの説得に出向くのですが、一方、のぞみの所には誰も行きません。まあ、のぞみが自分の力で立ち直る、というのを描きたかったのでしょうが、普通は、りんが行くとしたものでしょう。時間の関係もあるのでしょうが、少々残念な描写でした。

 そうこうしてるうちに、アラクネアが来襲して戦いに突入。黒仮面を懐にしのばせているものの、アラクネアはいきなり着用せず、自らの力で、のぞみのいないプリキュア四人を圧倒します。しかし、のぞみが来て形勢逆転すると、ついに黒仮面を着用。巨大化し、声まで男声になってしまいます。
 しかし、そこでミルクの力が発動するなどあり、トーチとシンフォニーが合体し、あっさり黒仮面アラクネアを撃破。結局、アラクネアは、黒仮面着用前のほうがまだ活躍できていました。ただ、黒仮面が外れた後、通常の姿に戻れた、というのには、作り手の最後の愛情みたいなものを感じました。ここで、その様子を物陰で見るブンビー、という描写があれば、さらに良かったとも思いましたが・・・。
 というわけで無事問題は解決。最後は、相変わらずの、のぞみとミルク、という描写で終わりました。
 本来の主題のほうはともかく、アラクネアがらみの描写はかなり楽しめました。次回は、のぞみとココのラブコメにからめて新敵キャラが登場の模様。新キャラがどんな描かれ方をするのか、楽しみです。

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