OPをはじめ、作品中のちょっとしたところに登場して、いい味付けになっている、江ノ電をモデルにした「海岸を走る緑の電車」を舞台にした話。しかも、「夏の思いで作り」で、その電車の終点まで二人だけで行く、という設定なので、期待していました。
実際、普通に作ってある部分はいつもの質が保たれていました。電車から見た「大空の樹」や、その普段と違う見え方に驚く二人など、「電車に乗る」という舞台を上手く生かしていました。また、駅での二人の会話や、最後の卵焼きのところなども、「初めてのおでかけ」みたいな微笑ましさがありました。あと、駅の看板が妙にきちんと描きこまれているのも印象に残りました。
しかしながら、予算の都合か、随所に経費節減の跡が見られ、せっかくの舞台・設定を生かしきれず、ちょっと残念でした。15分くらいですむところを、無理矢理22分にした、という感じです。
特に舞が電車に閉じこめられてから戦いに入るまでの間は、同じ表現の繰り返しが多く、明らかなコマ稼ぎ、という感じでした。声優さんも必要最小限、という感じで、アクダイカーンもお休みでした。
この舞台・設定でやるなら、子供の頃に電車に乗った思い出話を語らせるとか、終点まで行って見知らぬ町を二人で歩くなど、いろいろとふくらませて、かなりいい話にする事もできたと思います。それだけに、よりこの「経費節減」は残念でした。
なお、鉄ヲタ的なネタとして、運転手に化けたミズ=シタターレの華麗なマスコン捌きが印象に残りました。あと、咲がトンネルに入る場面ですが、真似する子供がでないか、とちょっと心配になりました。