この最終盤に、またプリキュア史に残るような凄い話を持ってきたものだ、と心底感心させられました。
ダルイゼンがここで本当に退場するか、再反撃があるのかわかりません。
しかしながら、その結果がどちらになれども、この話は素晴らしいと、強く思いました。
冒頭、ダルイゼンを助けない選択をした事を、花寺のどかは悩み続けます。
食事も手につかず、沢泉ちゆ・平光ひなた・ヒーリングアニマルたちとのお弁当タイムも、「弁当を忘れた」と嘘をついて欠席してしまいました。
ちなみに、そこでの「花寺のどかの奇妙な行動」の中に、「理科の実験中にリコーダーを吹く」というのがありました。
これまでの話のなかで、花寺のどかには、微妙にズレたところがある描写がちょくちょくありました。それが上手く描かれていました。
さりげない設定がところどころで活かされているのも、このシリーズの凄い所だと思っています。
あと、一連の花寺のどかの奇行を聞いたペギタンが「のどかにしては珍しいペェ」と言い、それを受けてニャトランが「ひなたならともかくな」と言うと、平光ひなたが当然のような表情で「ほんとほんと」と言いました。このやりとりも本当に上手いと思いました。
それだけ精神的ショックを受けた花寺のどかですが、自宅のベッドでラビリンと二人で話しているうちに、自分の中に生じた感情を語り、それを論理的に認識できるようになります。
そして、あのダルイゼンの主張には、「自分がキングビョーゲンから逃れられれば、花寺のどかの体や命など、どうなってもいい」という考えが根底にあることに気づきます。
実際問題、メガパーツを取り込んで進化したテラビョーゲンなどを取り込んだら、かつてのダルイゼンやケダリーの時の比ではないほど花寺のどかはダメージを受けるわけです。
それを直感的に気づいたからこそ、ダルイゼンを払い除けたわけです。
繰り返しになりますが、その自分の行動に迷いが生じ、それをラビリンとの話し合いのうえで解決して確信に変えた、という描写は本当に素晴らしいと思いました。
一方、ビョーゲンキングダムでは、シンドイーネが、自ら吸収される事をキングビョーゲンに提案していました。
彼女にとっては、キングビョーゲンの役にたつ事は自我の存在より重要という認識だったわけです。
ちょっと驚きましたが、これまでの彼女の言動を見れば、確かに当然とも言えます。
実際、キングビョーゲンが倒されそうになったら、彼女はその身を捧げるのでしょう。
残り僅かですが、彼女がどのような形で、キングビョーゲンへの「愛」を完結させるのか、非常に気になっています。
結局、ダルイゼンはメガパーツで自らを強化するという道を選びます。そして、皮肉にも、グアイワルと違い、自分を制御できなくなってしまいます。
そしてプリキュアに倒され、キングビョーゲンに吸収され、「ネオキングビョーゲン」の一部となってしまいました。
ここで終わるのか、まだ一波乱あるのか、これも気になるところです。
そして、ネオキングビョーゲンの挑発に対し、ラビリンとの対話で確信を持った花寺のどかが、ピシャリと論破した、という描写にも感心させられました。
これまでのシリーズで、「最終決戦」になって闘い三昧になることを、毎年残念に思っていました。
それだけに、このような最終決戦を舞台にしてこのような名作が描かれた事に驚きと感激がありました。
本当に素晴らしいシリーズです。
次回はついにテアティーヌが参戦するようです。どんな展開になるのか、また彼女をどのように描くのか、楽しみにしています。