「ヒーリングっど」第29話

 前回、ダルイゼンが自分の中から出てきた事を知った花寺のどかが、その責任を取ろうと無理気味に頑張った、という話でした。
 それを心配するプリキュア達やヒーリングアニマル達の描き方が色々と楽しめました。
 また、所々で描かれたギャグが印象に残った話でもありました。

 当初、長距離ランニングを始めたり、弁当を大きくした花寺のどかを見たみんなは、「ダルイゼンの件でストレスが溜まっている」と解釈します。
 そこで、ストレス解消談義となるのですが、平光ひなたが一通り好きなことをやる、という一般的なものであるのに対し、沢泉ちゆはかなり変わっていました。
 彼女にとって重要な存在である海を見るために砂浜に行く、というところまではいいのですが、そこで叫ぶのが「ペギタンのラップが見たい!」だったのです。
 優れた学力と運動能力、さらには大人顔負けの社会性を持っている一方で、このような面白い一面があるのが、彼女の魅力の一つなのだな、と改めて思いました。
 また、それを聞いたペギタンが、サランラップの利用術を身に着けた、というボケも楽しめました。

 今回はゲストキャラとして、吹奏楽部でトランペットを担当している菅原有人と金森ことえが出てきました。
 頭文字をとると金管(楽器)という事なのでしょう。
 菅原有人が出てきた時、「吹奏の王子さま」という異名を聞いた花寺のどかが「人魚?」と言って、金魚鉢の中で下半身が魚でマントを羽織って剣を持っている菅原有人を想像したという描写が強く印象に残りました。
 「吹奏」を「水槽」と勘違いするというボケならまだ理解できます。しかし、そこから人魚を連想し、しかもいくら「王子」だからといえ、その「人魚」が武装しているなどと、普通の人が思いつくのは不可能です。
 ちなみに、「マントを羽織って剣を持っている人魚」などというのは、筆者としても9年半前に「魔法少女まどかマギカ」で見たのがこれまで唯一でした。
 花寺のどかは前世の記憶でも蘇ったのだろうか、と思いました。
 このシリーズではちょくちょく「まどマギ」ネタが出てきますが、こんな形で出てくるとは思いもよりませんでした。
 ただ、それを除けば、このコンビが出てきた意味が今ひとつわかりませんでした。
 もしかして、レギュラー脇役として前半から出す予定だったのが、コロナ禍でここまでずれこんだのだろうか、などと思ったりしました。

 その後、闘いなどを通じて、花寺のどかの頑張りが、「自分がダルイゼンを創り出してしまったこと」に対する負い目であったことが判明します。
 仲間たちの説得で、その気負いから開放されるのですが、このあたりも花寺のどかの人柄が出ていると思いました。
 プリキュアと敵の因果関係はこれまで色々ありましたが、「プリキュアから生じた宿敵」という設定はシリーズ初めてです。
 このシリーズが1月で終わるのか、コロナ禍のぶん延長されるのかわかりませんが、ぜひともこの独特の設定に決着をつけるよう描ききってほしいものだと思いました。

 ここのところあっさりした話が続いていただけに、久しぶりに充実感をおぼえた話でした。
 次回は皆で動物園に行く話です。
 またゲストキャラが話の軸になるようですが、今回みたいにプリキュア達が深く描かれる話になることを期待しています。