「ヒーリングっど」第17話

 沢泉ちゆが、家業を手伝った話でした。
 「女将」である祖母の顧客の事を知り尽くした接客や、「若女将」である母に感心しつつ、自分が直面した接客の難題を解決する、という筋立てでした。
 真っ直ぐな沢泉ちゆと、それを要所で助けた花寺のどかと平光ひなたの描き方が印象に残った話でした。

 冒頭、沢泉家の朝食から始まります。食事一式は母の沢泉なおが作るのですが、味噌汁だけは、祖父の沢泉きよしが作る、というちょっと風変わりな設定です。
 祖父については、作中で詳しい描写はありませんでしたが、これをみる限り、旅館「沢泉」の板前的存在なのだろうと思いました。
 一方、父親の沢泉りゅうじも登場しましたが、こちらは、旅館の運営に携わっていなそうな感じでした。
 その場で、従業員が休みを取る話が出て、それを聞いた沢泉ちゆと弟の沢泉とうじは、家を手伝うと宣言するします。

いざ仕事が始まると、日頃から家業を手伝っていた沢泉ちゆは、プロ顔負けの仕事ぶりを見せます。
 一方、ペギタンは弟の沢泉とうじが掃除をしようとする場所に先回りし、先に掃除をしていました。彼に対する「ライバル心」みたいなものがあるのでしょう。
 プリキュアとヒーリングアニマルの位置関係は三者三様なのですが、前々回で「ちゆに教わった」を連発していたように、ペギタンにとっての沢泉ちゆは、姉のような存在なのかも、などと思ったりもしました。
 一方、女将である祖母の沢泉やすこは、それだけ仕事ができる沢泉ちゆにも理解不能な指示を次々出します。
 言われるままに部屋ごとに異なる装飾を行っていた沢泉ちゆですが、その後のお客さんの反応で、沢泉やすこが、顧客の好みや嗜好が完璧に頭に入っており、それを基に装飾や献立を決めていた事を知ります。
 第3話において、異常事態に対しテキパキと対応していた、若女将の沢泉なおにとっても、この「女将」は畏敬の対象のようでした。一方で、自分なりの「おもてなし」を行おうと、英語圏から来た客に、相手の母語で接客していました。
 それを見ていた、沢泉ちゆですが、両親と一緒に来た、小学生の娘であるエミリー=スミスの不機嫌さが気になりました。
 その後、手伝いが終わり、母に言われてスミス一家に、すこやか市の観光名所を案内します。しかし、彼女は、すこやか饅頭を食べて一瞬笑顔になるものの、沢泉ちゆの顔を見ると、「クッキーのほうが美味しい」と言うなど、あいかわらず不可解な言動を続けます。

 ほとほと困り果てた沢泉ちゆが旅館に戻ると、花寺のどかと平光ひなたが来ていました。二人は、沢泉ちゆを海辺に誘います。第7話で陸上で調子を落としたときに、三人で行ったのと同じ海岸でした。
 つくや否や、沢泉ちゆは海に向かって「エミリーさんがどうしたら喜んでもらえるか知りたーい!」と叫びます。
 そこまで思い悩んでいたわけですが、二人と話すにつれ、元気を取り戻しました。
 そして、彼女が近いうちに日本に転居する予定であること、そこで友達ができるが不安であることを理解し、公園で遊ぶよう声をかけます。

 一方、ビョーゲンズのほうですが、シンドイーネはキングビョーゲンの不在に不機嫌で、バテテモーダのお世辞も冷たくあしらって出撃します。
 そして、長靴をメガビョーゲン化し、沢泉ちゆがエミリー=スミスと遊ぶ予定の公園で襲撃する、という展開でした。

 闘いが終わり、沢泉ちゆは、プリキュア二人と弟も呼んで、エミリー=スミスと「だるまさんが転んだ」で遊びます。彼女は、故国にも同じ遊びがあると喜び、笑顔を見せました。さらに、近くで遊んでいた同世代の子どもとも仲良くなりました。
 その結果、旅館を去る時は、大声で、沢泉ちゆにお礼を言います。それを聞き、祖母も母も、彼女が素晴らしい接客をした事を嬉しく思っていました。

 沢泉ちゆの家業への思い入れと、接客について真剣に悩み、二人の助けを借りて解決していく事の描きかたが、非常に丁寧だったと思いました。
 見ていながら、エミリー=スミスの謎の不機嫌さの理由が何か、彼女と一緒に思いを巡らしたほど、話に引き込まれました。
 そして、短い出番ながら、その悩みに対して最善の手伝いをした、花寺のどかと平光ひなたの描き方も上手いと思いました。
 また、女将である沢泉はるこの、練達した接客の描き方にも感心させられました。
 旅館編はもう一度あるのでは、と思っています。今度は祖父の沢泉きよしの料理なども描かれるのでしょうか。それも今から楽しみです。
 次回は、ニャトランの初恋(?)話のようです。いったいどのように「想い」を伝えるのか、そしてそれに対し、平光ひなたがどうするのか、これまた大変楽しみです。