琴爪ゆかりのデビュー話でした。
先に読んだ漫画版で、その強烈な個性に驚かされていましたが、アニメも同様に、その独特のキャラクターがいかんなく描かれていました。
様々な点で、これまでのプリキュアにない異色さを持った人であり、このシリーズへの期待が大いに高まった話となりました。
話の前半では、琴爪ゆかりの完璧超人ぶりが描かれます。
その一発目が、「人間になつかない『三つ星にゃんこ』が、彼女の姿を見るやいなや、道に仰向けで転がり、腹を撫でられる」である、というのが強く印象に残りました。
猫は、よほど気を許した人間相手でも、腹を触られるのは嫌がります。それを知っているだけに、琴爪ゆかりの「能力」並びに「ネコ力」の高さを、短い描写で表現した事にまず驚かされました。
そして、その琴爪ゆかりと接触したプリキュア三人が、翌朝、彼女の「正体」を知って驚くという流れになりました。
ここでの流れは、ある意味、完璧超人キャラ紹介の定番という感じです。
その中では、ファンクラブの会員男女比と、レオタードの描き方が気になりました。後者については、一昨年の「水着解禁」につながる流れなのかも、などと思ったりしました。
そして再び、「三つ星にゃんこ」に飛びかかかろう宇佐美いちかの前に、琴爪ゆかりが通りかかります。
ここで、第2話における、宇佐美いちかと有栖川ひまりの出会いと同じシチュエーションになりかけますが、琴爪ゆかりは、余裕の所作でよけました。
当初は、昨日、宇佐美いちかと会った事を完全に忘れていた琴爪ゆかりですが、宇佐美いちかの物怖じしない言動と、謎のダジャレを聞いて興味を持ち、彼女を「デート」に誘いました。
なお、その際に、琴爪ゆかりが「三つ星にゃんこ」をなつかせる技の「説明」がありました。彼女は本能的に、相手の「ポイント」がわかるそうです。
そして、実際に宇佐美いちかを「顎クイ」で「はにゃーん」状態にしていました。
また、琴爪ゆかりに「はにゃーん」状態になっている、「三つ星にゃんこ」を宇佐美いちかが撫でようとします。ところが、それが下手で、「三つ星にゃんこ」は尻尾を逆立て「シャー!」と怒ります。このねこ描写の正確さも印象にのこりました。
「デート」においては、宇佐美いちかの言動は極めて平凡でした。そのため、琴爪ゆかりは興味を失いかけます。
ところが、マカロンの店を見かけると、宇佐美いちかは本領を発揮します。
マカロンに対して「嫌いではないわ」と得意の言い回しで評する琴爪ゆかりに対し、食べると大好きになるかもしれないですよ、と勧めます。その「大好き」という表現を聞いてちょっと驚く琴爪ゆかりの描写が印象に残りました。
結局、マカロンは売り切れで買えません。すると、宇佐美いちかは、パティスリーで作ることを提案します。「それ、面白い?」といぶかる琴爪ゆかりに対して、面白さを断言し、連れてきてしまいました。
ところが、いざ作る段階で、有栖川ひまりに、マカロンづくりが難しい事を伝えられます。ところが、それを聞いた琴爪ゆかりは、逆に興味を深めます。なお、ここで、立神あおいが持っていた料理の本を、本人も気づかずに一瞬で奪いとる、という早業まで見せていました。
しかし、一回目のマカロン作りは失敗に終わります。すると、琴爪ゆかりは、ほんのちょっとだけ眉をしかめます。これが、彼女の怒りを表しているようです。
そして再チャレンジするのですが、その際に、彼女が幼い頃に茶道をやっていた事、関西弁を話す祖母に「手のかからない子」と言われていた過去が明かされていました。
この、短い回想で、幼少時の環境を描写した事にも感心させられました。
そして、完璧ではないものの、なんとかマカロンが完成し、宇佐美いちかによって「ねこマカロン」が作られます。
そこから闘いになり、変身した三人がピンチになります。すると、琴爪ゆかりは、余裕を持って敵の前に立ちはだかりました。
そして、プリキュアに変身するのですが、そこでの戦闘も圧倒的でした。敵を完全におもちゃにして「はにゃーん」状態にしたりもします。
そして、ちょっと強い反撃を受けると、猫の爪を出し、それによってこれまで以上の強さを見せつけ、圧勝していました。
闘いが終わったあと、琴爪ゆかりは、独特の遠回しな描写で、仲間になる事を宇佐美いちかに言います。その後、再度「三つ星にゃんこ」を捕まえようと生け垣に飛び込んだ宇佐美いちかに、剣城あきらが出会う、という所で話は終わりました。
とにもかくにも、琴爪ゆかりの描き方が素晴らしい話でした。
これまでのどのプリキュアとも違う、独自性が様々な形で描かれていました。
その高すぎる能力で日々退屈し、興味が惹かれるものを探してプリキュアになった、というのも面白いと思いました。
また、その人柄も非常に興味深いものがありました。今後、プリキュアたちとどのように関わっていくのか、本当に楽しみです。
次回は、最後のプリキュア・剣城あきらが登場します。宇佐美いちかが一目惚れする展開のようですが、それをどのように描いていくのか、こちらも大変楽しみです。