「魔法つかい」第35話

 十六夜リコが、並木ゆうとと生徒会長を争い、「選挙戦」を行う、という話でした。
 このシリーズの主要テーマである、十六夜リコの「将来の自分探し」が軸となっていました。
 そして、戦闘終了後に行われた選挙で、驚きの結末が描かれた話でした。

 生徒会長選挙の時期、朝日奈みらいや、勝木かな・長瀬まゆみなどに、十六夜リコは生徒会長に興味を示します。
 そして、図書室で何冊も本を調べ、「生徒会長」について調べ上げ、「やってみたい」と思うようになります。
 一方の並木ゆうとですが、花壇の整備・図書室の本の並び・運動部の校庭専有争いなど、具体的に問題点を意識していました。
 しかしながら、引っ込み思案の正確もあり、大野壮太が懸命に応援しているにも関わらず、生徒たちになかなか「浸透」できません。
 一方、十六夜リコの陣営では、長瀬まゆみが、「選挙プランナー」としてモフルンをイメージマスコットにするなど、大活躍をします。
 それを見て、勝木かなが、「まゆみはこういうのが得意なんだよね」と我が事のように語る描写が印象に残りました。先週やっと、「名前で呼び合う仲」になったわけですが、実は、以前からずっと長瀬まゆみの良さを意識していたのでしょう。そして、それを「まゆみは・・・」と自慢(?)するのが、心底嬉しいのだろうな、と思いました。
 それだけ強力な「選挙プランナー」を持ったにも関わらず、十六夜リコは、並木ゆうとの「学校への想い」に、自分との違いを感じ、立候補を取り下げる、という意外な行動に出ました。

 毎度のごとく、「考えすぎる十六夜リコ」のらしさがよく出た話でした。
 何冊も本を読んで、生徒会長について研究し、その結果、自分がやるのも面白い、と真面目に思って立候補したわけです。
 にも関わらず、並木ゆうとの姿を見て、先日持った「立派な魔法つかいになったあと、何をやるのか」と同じ疑問を持ち、選挙情勢が有利だったにも関わらず、取り下げたわけです。
 真面目といえば真面目ですが、考えすぎて自分を批判すると、という彼女の複雑な性格がよく出ていた展開でした。
 残りは4ヶ月ですが、その間に、この彼女のコンプレックスはどのように解決されるのだろうか、と思いました。
 あと、これまでのプリキュアでは、実際に選挙を行った青木れいかを筆頭に、生徒会長になりたかった人は、全て当選しています。それだけに、十六夜リコは、プリキュア史上始めての「目指したにも関わらず、生徒会長になれなかったプリキュア」になったわけです。
 ちょうどこの前の参院選では、「野党の立候補取り下げ」が話題になりました。また、次に行われる衆院選でも、これが大きな課題になるとのことです。そのような時代の流れにあわせた筋立てなのだろうか、と思いました。
 そして、今度の衆院選に出る予定候補には、この話を見て「他人事とは思えない」と思った人もいただろうな、などと思ったりもしました。
 ところで、エンディングの映像がまた変わりました。今回は、後半部分をチョコレートケーキの上で踊っています。
 さらに、そこでのカメラの焦点がモフルンにあてられていました。そのため、プリキュア三人は脚だけしか映っていない場面が多々ありました。
 秋の映画に向けての「モフルン推し」の一環なのでしょう。改めて、彼女の存在感の強さに驚きました。
 さて、次回は、新たな敵キャラ・オルーバ並びに、その部下である「悪の妖精」チクルンが活動を始める話です。
 シリーズ史上初の「敵幹部に忠誠を誓う妖精」がどのような動きを見せるのか、大変楽しみです。