なかよし2007年9月号

 「プリキュア5」は、かれん中心のリンボーダンス話(!)。いつもの事ながら、キャラの魅力というものを十二分に引き出している描写です。
 仲間とじいやだけ、という気心の知れた人しかいないはずの「プリキュア合宿」においてすら、当初、かれんは、「自分の外面」を維持し続けます。
 しかし、自分がこれまで習得してきた、バレエや社交ダンスなどの対極に存在するとも言えるリンボーダンスに全力を尽くす、のぞみ達を見て、かれんの心に変化が生じます。当初は、驚いたり呆れたりしていただけですが、ついに大会に参加。リンボー歴14年(?)の、のぞみと真っ向から張り合います。最初は照れていた、かれんですが、最後には心から充足した笑顔を見せます。その各所で見せる、かれんの様々な表情が、どれも非常にうまく描かれています。
 かれんというキャラの特徴は、常に高貴に振る舞いたいと思いつつ、そういう自分に対して不安を持っているという悩みにあると思っています。さらにその一方で、素の自分を出したい、という複雑さを持ち合わせています。そのあたりを巧く描きつつ、明るく楽しい話に仕上げていました。
 毎度の事ながら、なぜこの人は、これだけプリキュアキャラの良さを出せるのか、と感心させられる、優れた作品でした。
 また、なぜか知りませんが、リンボーダンスにのぞんで気合いを入れる小々田の描写が、非常に印象に残った話でもありました。
 あと、全くもって余談なのですが、リンボーダンスを主題にした漫画を読んだのは十数年前に読んだ「頑丈人間スパルタカス」以来でした。

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