第47話・ディープブルーさらなる謎指令

 冒頭、ディープブルーにパイが経過報告をします。言葉は取り繕いますが、これまで放映された通り、「エイリアン」側は具体的戦果を挙げていません。それに対して「つまり、何も変わらないのだな」と嫌味を言った後、いきなり「蒼の騎士抹殺命令」をくだします。
 ただでさえキッシュをリストラして人員が減っているところに、新たな命令を加えたわけです。どこかの国の企業を彷彿させるような労働強化です。当然、タルトはディープブルー批判の発言をしますが、これまでそれをたしなめていたパイも、今回はそれについては何も言いません。ただ、自分はディープブルー批判はせず、命令に従って蒼の騎士抹殺作戦を練ります。

 その頃、カフェミュウミュウではウエイターとして入った青山に女性ファンが行列を作ったり、それを見たいちごが自分の彼氏の人気ぶりに喜んだり、白金がただ無言でにらんだり、浮かれたいちごが授業中に青山のウエイター姿の絵を描いたりしていましたが、このへんはまったくもって意味がないので論評は省きます。
 そして、パイの作戦が発動、要は、いちごを人質に取って、それで抵抗できない蒼の騎士をやっつける、というもの。そのために、相手にからみつくほどの柔軟性と、刃物のように硬質化する能力を兼ね備えた触手を持つという、寄生獣みたいなキメラアニマを作ります。
 そして作戦は成功し、キメラアニマはいちごを拘束し、パイとタルトは抵抗できない蒼の騎士を撲殺しかけます。しかし、とどめの瞬間、いちごの涙が蒼の騎士に降りかかります。すると、蒼の騎士といちごが共鳴(?)し、いきなりいちごが拘束を解き、必殺技でキメラアニマを撃退します。あまりのいちごのパワーに、パイはもちろん、白金・赤坂とも驚きますが、最後に唐突に現れたキッシュは「あれはいちごの力ではない」と言います。どうやら、この発言を元に考えると、いちごの涙に反応した蒼の騎士が、自らの力をいちごに与え、それが想像以上の力を生んだ模様です。しかし、最後のキッシュの「説明」がないと何がなんだか分かりませんし、分かったところで、「なぜ、蒼の騎士には他人に自らの力を与える事ができるのだ?」と新たな謎が生じるだけです。
 話の前半で、ミュウアクアがないのになぜ原宿が森林化したかを研究していた赤坂が、「我々の次元では想像できないような理由なのかもしれません」と言って匙を投げていました。確かに、この「いちごの涙で蒼の騎士がいちごに力を与える」という荒唐無稽な展開から見ても、このアニメで起きる現象を科学的に解明しようとする事自体が間違っている、と言えるのかもしれません。

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